第十九話 鮫島大尉!猿飛佐助は名作だ!その二十
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「何でそこで要塞だ!」
「そうだ、全然関係ないだろ!」
「浮遊要塞はSFだろ!」
「忍術と関係ないだろ!」
「いきなり関係ない技使うな!」
「反則以前の問題だろ!」
「ルールもへったくれもないのか!」
他の観客達も空き缶やら石やらゴミやらを投げる、しかし二人はその彼等に対して悪びれずにこう返した。
「何処に忍術以外使うなってあるんだよ!」
「そんなルールないだろ!」
「確かに忍術勝負だけれどな!」
「勝てばいんだよ!」
「忍術勝負でも忍術以外のもの使って勝ってもな!」
「勝てば官軍なんだよ!」
二人のいつもの論調だった。
「勝てばそれで正義なんだよ!」
「ルールに反則って書いてないことやってもいいんだよ!」
「それ位わかれ!」
「俺達はそうして勝ったんだ!」
「審判もそう認めただろ!」
「見たか俺達の正義!」
「私歯確かに勝利は認めた」
その百地さんが二人に苦々しい顔のまま答えた。
「勝負はな、しかし」
「しかし?」
「しかし、何だよ」
「諸君等の下劣極まる性根も認める」
それもまた、というのだ。
「忍術勝負に機械を出すその下劣さはだ」
「へっ、そう言われても俺達は勝ったんだよ」
「それは紛れもない事実だろ」
「だから言ってるだろ、勝てばそれでいいってな」
「勝てば官軍ってな」
相変わらず悪びれない二人だった。
「だからだよ」
「これでいいんだよ」
「わかったな、それじゃあな」
「俺達はこれでボーナス貰うからな」
「金と葉加瀬マイさんの写真集とDVD!」
「今から楽しみだぜ!」
周りのこれ以上はないまでの冷たい目も平気だった。
そして悪びれない二人はこうも言い合った。
「じゃあいいか」
「ああ、勝ったからな」
「勝ったからにはな」
「あれをしないとな」
尚武は尚智のその言葉に頷いた、そして。
今度は彼からだ、こう言った。
「兄貴、それじゃあな」
「ああ、やろうな」
「いつものあれな」
「あれをやろうぜ」
こう二人で話してだった、伊賀上野城という山地の中において。
白波舞う海の真っ只中に瞬時に移動した、その中央にある岩場にそれぞれ腕を組みポーズを決め旭日を背にして。
二人は今回もだ、こう言い切った。
「正義は勝つ!」
いつもの勝利宣言だった、だが。
二人の上にある移動要塞にだ、航空自衛隊の戦闘機達が群がっていた。戦闘機に乗っているパイロット達が言う。
「よし、あの要塞をだな」
「ああ、撃墜するぞ」
「いきなり領空侵犯とはいい度胸だ」
「しかもあの二人の兵器だ」
「遠慮する必要はない」
「即座に撃墜だ」
こう言い合い攻撃に入ろうとしていた、そして防衛大臣も直接言っていた。
「鮫島大尉の仇だ!遠慮するな!
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