プロローグ:4人兄弟姉妹、☆空レストランへ行く
結局あなたが一番最低です。会話の内容的に
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ていたプレイ内容に虚偽がないか確認しといたけど。あとパケ写のフォトショ修正レベルが酷かった事実も加えて報告しといてあげたけど。
……個人的には使えそうなアングルがないか分析したけど。
「そういえば、聖斗くん大活躍だったわよ」
「そうそう。ウチの息子とは大違いよ」
「あら? 凌太くんも砂まみれで駆け回ってたじゃない?」
「あんなん、ボール捕れなきゃ意味ないわよぉ。あんた外野だから後ろにそらすなって言ってるのに、何も考えないで突っ込むんだもん」
「でも、凌太くんって凄い打撃センスあるらしいじゃないですか。聖斗も言ってましたよ?」
「そうよ。私の颯なんて、思い切り振っても球が前に飛ばないもの」
「そんなぁ……。颯くんは足も守備もいいじゃないですか。ウチの旦那も感心してましたよ?」
数時間後には忘れているような話を続ける子持ちの奥様と現役女子高生。所作や話の運び方に違和感がないというのはこの場合、褒め言葉だ。絶対に、たぶん、うん……きっと。
それにまあ、赤の他人であるあたしが言うのもなんだけど、この奥様方の見る目は間違っていない。
確かに以前、聖斗たちの試合を――スマホ片手にスク○ェスとデ○マスとブレ○ロしながら――見てたけど、颯くんは打撃が打撃に迫力がなく、凌太くんは守備に粗が目立っていた。その分、颯くんは足と守備は甲子園出てもいいレベルだし、凌太くんは思い切りのいい打撃で次々と外野を越える長打を連発する。で、聖斗はちょうど二人の中間。特徴がないと言えば悪口かもだけど、走攻守において無難に活躍するタイプだ。身内という贔屓目に見れば二人のいいところばかり取っているような感じだけど。
「まあ、あたしからすれば、ウチの凌太が来年何をしているかのほうが不安ですけどねえ」
「そうね。私の颯もどこに行きたいとか言ってこないし、今はまだ野球一直線なのかもね」
凌太君のお母さんの一言で、ガラッと話が変わった。現在中学3年の息子の進学先だ。それぞれの家庭環境と現状とざまざまな親子間の葛藤とかが入り乱れる慎重な話題を前にしても、母親以上に家事全般を担ってきたあたしに隙はない。
「聖斗くんはどう? 何か聞いてる?」
「いえ、あたしもまだ何も」
「まあ、夏まで待ってみましょうか。まさかのまさかで全国とか行っちゃえば進学とかそれどころじゃなくなるでしょうし、今ならネットでも資料集められるんだから」
さすが既に息子と娘を一人ずつ高校・大学へと進学させた歴戦の兵。凌太くんのお母さんはじっと腰を据えて次男から動き出してくれるのを待つ姿勢を取ることを決めたようだった。
「それに、母親は息子の自主性信じてじっと待ってりゃいいのよ。別に高等遊民になりたいとか言ってるわけじゃないんだし、こ
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