プロローグ:4人兄弟姉妹、☆空レストランへ行く
結局あなたが一番最低です。会話の内容的に
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悔なんてしていない。否、するわけがない。
大事なことなので二度――以下略。
「ちょ、ちょい待、て……っ。俺、これから、出撃する……のに」
「いい。あたしが全員ブチのめしてくる」
「ま、待てって。それはさすがにマズいって」
「何でよ?」
ノールック状態のあたしが放った右フックを脇腹にクリーンヒットされたお兄ちゃんは脇腹を左手で抑えつつも何とかシートベルトを外し、右手の指の骨を鳴らすあたしの肩を右手で掴んできた。
口調が普段と違って切迫していたせいもあって、あたしも動かずにお兄ちゃんの次の言葉を待つ。
「だってさ、お前の仕事的に手を怪我したらヤバいじゃん? あと、俺にとっちゃ結月もお前も妹だし。お前だって一応女の子だし?」
「え? あ、うん……」
お兄ちゃんの言いたいことはわかる。もう一人の妹の心配をしてくれてるのもわかる。けど姉としては頭の弱い妹の現状に困っているわけで。しかも血が繋がってるとはいえ、実兄とはいえ、イケメンだからっていちいち言い訳するのも様になっているから余計に困るわけで。
……あと、お兄ちゃん。あたしの仕事の心配をしてくれるのはありがたいし、あたしを妹だって認識してくれてるのも嬉しいんだけど、どうして「女の子だし」の後にクエスチョンマークが付随するのか教えてほしいなぁ(ニッコリ)
まあ、あたしはお父さんとお母さんから護身術を習わされたんですけどね。何しろ昔から可愛かったから不審者からの接近事例が多くて多くて――なんて理由言わせんな恥ずかしい。おかげで今じゃ体力と精神力だけはブラック企業社畜レベルですよ。
それに常識的観点から見ても、一応も何も妹が女性以外ってのはありえないんですけど?
いや、確かに古典文学的に「我が妹」は実妹でも義妹でもないんだけどね、男の娘の中身はどうあがいても男の子なんだよ。生えてるんだよ、あたしや結月にはないおちん○んが。
「――っつーことでさ、俺たちがすることはひとつしかないわけよ?」
何がどうして、どうしてその接続詞でその発言になるのかは不問にしておこう。
何にせよ、普段は些細なことで悩みまくるくせに一度これだと決めたら止めても聞かないあたしと、そんなあたしの性格を熟知しているお兄ちゃんの次の行動は決まった。柔道部員と組み合っても負けないお兄ちゃんと、護身術を含めた体術が一通りできるあたしは一緒に車を降り、あたしにとっても最愛の妹をナンパ野郎の手から奪い取りにいくことにした。
こいつらオタク装った武闘派DQNじゃねえの? という疑問と指摘はさておいて。
☆ ☆ ☆
「やっぱおねーちゃんだけじゃなくアキ兄
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