マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0970話
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がどうこう言う資格がないのは分かってるけどな。
それでも、出来ればもう少しオブラートに包み込んで欲しいと思うのは間違っているだろうか。
そんな風に内心で考えていると、やがてシロガネは帝都からそれ程遠くない位置まで到着する。
シロガネの姿を遠くから見て驚いていたのか、映像からでもざわめいているのが分かった。いや、ざわめきどころではない。混乱して逃げ出している者すらもいる。
ただし、当然帝国軍がそれを許す筈もなく、前線の指揮官と思しき者達が鞘に収まったままの剣を振るっては叩きのめし、元の場所に強制的に戻していた。
向こうにしても死活問題であるのは分かるが、見ていて気持ちのいいものじゃないな。
それは俺だけではなく、マリューや円、美砂の3人も同様だったのだろう。
いや、寧ろ円や美砂はこれが初めての本格的な戦争なだけに、より嫌悪感を露わにしている。
「何の罪もない普通の人を前線に立たせて、しかも従わないからって殴るなんて……」
そう呟くも、エルベ藩王国を始めとした各国との約定により、帝国の最後を迎える帝都攻めに関しては俺達と繋がりのある各国が揃ってからという事になっている。
……色々と思うところはあれども、各国とも既に帝国を滅ぼした後の事を考えているんだろう。
同時に、俺達の戦力がどれだけ強力なのかを知っているだけに、俺達に好き勝手をされてしまえばあっさりと帝都が落ちるという理由もあると思われる。
実際オーブの攻撃で、帝都の城やその周辺は軒並み瓦礫の山と化しているからな。こうしてシロガネの映像モニタで見ても、以前見た時と比べると殆ど片付いていない。
もっとも、片付けが進まない最大の理由は俺達にあるのは間違いない。周辺諸国の多くが帝国に対して反旗を翻したのだから。
城を片付けるような兵力があれば、そっちの鎮圧に回す方が先だろう。
メギロートから送られてきた映像を見る限りでは、一般人と思われる者達を使って瓦礫の撤去を勧めてはいるようだが……身体を鍛えている兵士と一般人では、当然その作業効率は大幅に違う。
どう頑張っても、この短期間で瓦礫の撤去は無理だ。
更に、当然瓦礫の中には貴金属を始めとしたお宝や芸術作品の類もあり、それを盗み出されないように見張る手間もある。
それに瓦礫を撤去しても、次は新しく城やらその周辺の建物やらを建てないといけない。
そういう意味では、恐らく一般人の貴族や軍に対する感情は色々と……なるほど。ならちょっと試してみる価値はあるか。
「マリュー、メギロートを1機出撃させてくれ。奴等の上空を通り過ぎる形でだ」
そんな俺の言葉に、マリューだけではなく円や美砂もまた小首を傾げる。
先程俺自身が言った、エルベ藩王国を始めとした国々とタイミングを合わせて攻撃する
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