マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0970話
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ょうね」
「人命を損ないたくなくてゴブリンやオークを前衛に配置するのが帝国軍のセオリーだったのに、今ではその人命を最前線に出すか。笑えない冗談だな」
「確かにアクセルの言う通りだと思うけど、帝国の上層部にしてみれば一般人は殺されても被害に入らないんでしょ」
「でも、それだとこの戦いで勝っても帝国を復興させる事は出来ないんじゃない?」
美砂の言葉も確かだが、帝国にしてみれば一般人というのは人という扱いじゃないらしいからな。ホワイトスターやアルヌスの丘で捕虜にした奴等から聞き出した感じだと、貴族の捕虜からは普通にそんな感覚を持っている者が多かった。
その辺を教えると、美砂だけではなく円までもが嫌そうな表情を浮かべる。
「それに、実際帝国軍の兵士が極端に減っているってのも事実だし。この戦争で負ければ帝国という国自体が消滅の危機にあるんだから、その辺を気にしている余裕がないというのも事実かもな」
「……色んな意味で末期ね」
「ま、しょうがないだろ。皇位継承権第1位を持っているのは無能な馬鹿だし、第2位はゾルザルよりまだマシだと言っても考えすぎて自爆するような奴で、そいつにしても既にこっちで確保している。ピニャ辺りが皇帝になれば、まだ話は別だったかもしれないが……本人にその気はなさそうだしな」
俺の言葉に、円と美砂の視線がこちらへと向けられる。
口元には笑みが浮かんでいるのだが、目は少しも笑っていないという、ちょっと怖くなるような状態でだ。
「ピニャ……ねぇ。帝国の皇女様を随分と高く評価してるのね」
「聞いた話だと、帝国の皇女様は結構な美人だって話だけど……またアクセル君の悪い癖が出たのかしら?」
円と美砂のその台詞に、2人が何を心配しているのかを理解し、苦笑を浮かべる。
「安心しろ、その気はない」
だが、俺の口から出たその言葉に返ってきたのは、少しも信頼していないとでもいうようなジト目。
「他の事ならともかく、女関係でアクセル君を完全に信用しろってのは、色々な意味で無理があると思うんだけど」
「円の言う通りね。大体、私達を堕としてから恋人が何人増えたと思ってるの?」
「堕としたとか言うなよ、生々しい……」
美砂の言葉に、思わず突っ込む。
クスクスと笑い声が聞こえてくると思えば、何故かマリューが笑みを浮かべてこちらの様子を眺めている。
円や美砂の口元だけの笑みとは違って、きちんとした笑み。
どこか面白そうな表情を浮かべたその様子は、色々な意味で俺達の気を引いた。
「まぁ、円や美砂の言う事も分からないでもないけど、その辺をアクセルに期待しても意味がないわよ。強力な磁石かってくらい女を引き付けるし、惹き付けるんだから。それも色んな意味で」
いや、まぁ、それを俺
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