ドライブ&鎧武 Movie大戦フルスロットル
室井咲はなぜ会いに来なかったのか?
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
がちっともなじんでいない。
「ずっと話せなくて、ごめんなさい」
「あたし、も……ヘキサのキモチ疑って、ごめんね」
碧沙は咲と両手の平を重ね合い、互いに指を絡ませた。これをやるのもずいぶんと久しぶりだ。
「ずっとトモダチでいて、くれる?」
「うん。いさせて。お願い」
少女たちは今一度、友情を固く結んだ。
だが、それに水を差さないほど、事態は安穏とはしていない。
「伏せて!」
この場の誰でもない声に、碧沙も、咲も舞も条件反射でしゃがんだ。
頭上を銃弾が飛び、彼女たちに迫っていたロイミュードの1体を足止めした。
さらに、銃を撃った主であろう婦警が、碧沙たちを飛び越え、怯んだロイミュードに回転蹴りをくり出した。
「大丈夫ですか?」
「は、はい」
生身で怪物を撃退した婦警に対し、シンプルな返事しかできなかった。
「久瑠間市警特殊状況対策課の詩島霧子です。管轄外ですが手を貸します。あれらの中には、私たちの敵もいるようですから」
「おねーさん、後ろ!」
婦警の後ろからインベスが迫ってくる。
咲がすぐさまドラゴンフルーツの錠前を開錠したが、変身し終わるまでに間に合わない。
せめて素手でパンチの一発でも入れてやろうという意地からか、咲が握り拳を突き出した時――
背後から襲ってきたインベスが、横へ吹き飛ばされた。
「「「え?」」」
当然、攻撃対象がいなくなった咲は、勢いのまま前に転ぶ。
「わ、わ、うわわわわわわわっ」
だが、転びかけた咲を、赤いコートを着た男が片腕で受け止めた。
赤コートの男だけではない。緑のアウターを身に着けた眼鏡の男と、ドライブによく似たフォルムの紫の怪人がいた。
「チェイス……」
霧子が呼びかけたのは紫の怪人だったが、彼は無言を答えとした。
「トモダチのために怪物に立ち向かったのか?」
「え、えと、はい」
「そうか。えらいな」
赤コートの男は笑って咲を下ろし、咲の頭を大きな掌でくしゃりと撫でた。
「あなた、たちは?」
「今は、味方だと思ってもらって構いません」
緑のアウターの男が眼鏡を直しつつ言った。
「個を消して全てを一つにするなど、そんなつまらん世界はお断りだ。俺たちロイミュードは、個人主義者の集まりでね」
二人の男が、赤と緑の怪物へとそれぞれ変異した。
「戒斗くんと同じ!?」
咲の驚きの声に構わず、3色の怪人たちは、同じく怪物がひしめく戦場に飛び込んだ。
バロンが戦う位置から一段高い場所にいる鎧武とドライブが、メガヘクス進化態を撃破する様子が見て取れた。
ビートライダーズ時
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ