暁 〜小説投稿サイト〜
劇場版・少年少女の戦極時代
ドライブ&鎧武 Movie大戦フルスロットル
室井咲はなぜ会いに来なかったのか?
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がちっともなじんでいない。

「ずっと話せなくて、ごめんなさい」
「あたし、も……ヘキサのキモチ疑って、ごめんね」

 碧沙は咲と両手の平を重ね合い、互いに指を絡ませた。これをやるのもずいぶんと久しぶりだ。

「ずっとトモダチでいて、くれる?」
「うん。いさせて。お願い」

 少女たちは今一度、友情を固く結んだ。


 だが、それに水を差さないほど、事態は安穏とはしていない。


「伏せて!」


 この場の誰でもない声に、碧沙も、咲も舞も条件反射でしゃがんだ。

 頭上を銃弾が飛び、彼女たちに迫っていたロイミュードの1体を足止めした。
 さらに、銃を撃った主であろう婦警が、碧沙たちを飛び越え、怯んだロイミュードに回転蹴りをくり出した。

「大丈夫ですか?」
「は、はい」

 生身で怪物を撃退した婦警に対し、シンプルな返事しかできなかった。

「久瑠間市警特殊状況対策課の詩島霧子です。管轄外ですが手を貸します。あれらの中には、私たちの敵もいるようですから」
「おねーさん、後ろ!」

 婦警の後ろからインベスが迫ってくる。

 咲がすぐさまドラゴンフルーツの錠前を開錠したが、変身し終わるまでに間に合わない。
 せめて素手でパンチの一発でも入れてやろうという意地からか、咲が握り拳を突き出した時――

 背後から襲ってきたインベスが、横へ吹き飛ばされた。

「「「え?」」」

 当然、攻撃対象がいなくなった咲は、勢いのまま前に転ぶ。

「わ、わ、うわわわわわわわっ」

 だが、転びかけた咲を、赤いコートを着た男が片腕で受け止めた。

 赤コートの男だけではない。緑のアウターを身に着けた眼鏡の男と、ドライブによく似たフォルムの紫の怪人がいた。

「チェイス……」

 霧子が呼びかけたのは紫の怪人だったが、彼は無言を答えとした。

「トモダチのために怪物に立ち向かったのか?」
「え、えと、はい」
「そうか。えらいな」

 赤コートの男は笑って咲を下ろし、咲の頭を大きな掌でくしゃりと撫でた。

「あなた、たちは?」
「今は、味方だと思ってもらって構いません」

 緑のアウターの男が眼鏡を直しつつ言った。

「個を消して全てを一つにするなど、そんなつまらん世界はお断りだ。俺たちロイミュードは、個人主義者の集まりでね」

 二人の男が、赤と緑の怪物へとそれぞれ変異した。

「戒斗くんと同じ!?」

 咲の驚きの声に構わず、3色の怪人たちは、同じく怪物がひしめく戦場に飛び込んだ。








 バロンが戦う位置から一段高い場所にいる鎧武とドライブが、メガヘクス進化態を撃破する様子が見て取れた。
 ビートライダーズ時
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