sts 01 「始動、機動六課」
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リオ・フィニーノ一等陸士です。みんなはシャーリーって呼ぶので良かったらそう呼んでね」
シャーリーさんは一度綺麗に頭を下げてから微笑み掛けてくれる。この人も感じが良さそうだ。
「えっと、もうひとり紹介しておきたい人がいるんだけど……シャーリー、何か聞いてる? 元々少し遅れて来るとは聞いてたんだけど」
「あ、はい。ここに来る前に連絡がありました。もうすぐ到着すると言っていましたし、ここに来て頂けるようにお伝えしておいたのでそろそろ来られるかと」
「そっか……あっ、ちょうど来たみたいだね」
なのはさんの視線に導かれるように隊舎側に視線を向けると、手にかばんを持った黒髪の青年がこちらに歩いてきていた。
180センチ近い背丈があるが、着やせするタイプなのか線は細めに見える。髪はやや長めで尖ったように逆立っている。感じられる雰囲気はとても落ち着いており、あまり感情が顔に出ていないせいか少し冷たい印象を受ける。
「ショウくん、久しぶりだね」
「ああ……予定じゃ訓練開始はもう少し後じゃなかったのか?」
「予定はそうだったんだけど……はやてちゃんとかが挨拶を手短に済ませちゃって。ショウくんがいなくても訓練はできるし、時間が勿体無いから先に始めようかなと思ってたところなんだ」
なのはさんと親しげに話すその人に私は心当たりがあった。
私のお父さんは、機動六課の部隊長であるはやてさんと親しくしている。その延長で今目の前にいる人とも何度か顔を合わせたことがあったのだ。
この人の名前は夜月翔さん。なのはさん達と同じ世界の出身らしい。
顔を合わせたことはあっても、きちんと話したことはないので、私が知っているのはこれくらいだ。まあお父さんとかお姉ちゃんにもう少し質問していたらまだ違ってたかもしれないけど。
「私やシャーリーの自己紹介は済んでるからショウくんも簡潔に自己紹介してもらっていい?」
「分かった。何度か顔を合わせたメンツが多い部隊なんであれだが……俺は夜月翔。今は特殊魔導技官をやっている」
特殊魔導技官?
この前はやてさんから機動六課への誘いを受けるときに出たロストロギアのように、局員なら一般的に知られている名称なのかなと思ったけれど、ティア達の顔を見た限り彼女達も分かってないように見える。特殊魔導技官とはいったい何のことなのだろうか。
「みんな、よく分かってないって顔してるね。まあ最近出来たばかりだから浸透してないのも無理はないんだけど。簡単に言えば、魔導師としての仕事とメカニックとしての仕事、その両方をする人のことだよ」
魔導師とメカニック……それってある意味相反する仕事じゃないのかな。
だって魔導師は現場に出て犯罪者とかと戦ったりするわけだし、メカニックはデバイスを作ったりするの
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