暁 〜小説投稿サイト〜
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っていた。
第八話
[2/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
と思っていたんだけど、これは二日に一度くらいの頻度で更新しなくちゃいけないかもね……。未だに【愛情の証】を使うのに抵抗を覚えるんだよね……。

 少し、いや、かなり期待をしていた分、収穫を得られなかったのには結構堪える。この様子だとヘファイストス様もあまり事情を知らなそうだ。それかロキ様同様、部外者にはセレーネ様の情報を隠すのか。

 私が想像しているよりも結構ヤバそうな雰囲気が感じ取れ、沈痛な心持ちで【ロキ・ファミリア】の宴を過ごし、お勘定もロキ様持ちということで《豊饒の女主人》を後にした。帰る直前にアイズに声を掛けられた。

「レイナさん」
「はい?」
「迷惑掛けちゃって、ゴメン」

 ずっと落ち込んでる顔だったのを見られていたようで、それが迷惑だったのが原因だと思っていたようだ。私としてはむしろ無所属の人にあそこまでしてもらった方が迷惑掛けちゃったと思ってます。それにセレーネ様の情報を貰えただけで御の字。

「いえ、今日はありがとうございました」
「うん。……」

 ……うん? 何か言おうとしてはやめて、やっぱり言おうとしてやめて……。もじもじしてる姿が可愛らしい。

「どうかしたんですか?」
「あ、うん、その、昨日ダンジョンで一緒にいた、白い髪の……」

 そういえばさっきすれ違ったよね。って、よく解らないけどベートに「トマト野郎」って言われてたし、あの少年が走り去っていくのを見送るようにアイズとロキ様がいたもんね。
 ふんふんと頷いて聞いて待ってると、アイズが勇気を振り絞るように小さな声で言った。

「あの男の子の名前、教えて欲しい……かも」

 かもって何ぞ? 照れ隠しなのかな? 釈然としないアイズだけど、どちらにせよ私は知らないから力になれない。

「ごめんなさい。私も知らないんです」
「あ、ううん、ありがと」
「よかったら会ったときに伝言しますけど、大丈夫ですか」

 すると金の瞳に意思を感じさせる光を宿して、首を横に振った。

「大丈夫、直接言わないと、いけないと思う……から」
「おいスライム野郎!」
「……ベートさんが来たので、早く帰ったほうがいいよ」
「はい、そうします」

 アイズの肩越しに飛んできた罵声を聞いて二人で頷きあって、私は夜のメインストリートを、アイズはベートを止めに踵を返した。
 待ちやがれスライム野郎……! と遠くから残響してくるけど、私は決して後ろを振り向かないぞ……あの人と喋ってると凄い疲れるんだよね。

 さて、食費も浮いたことだし、宿代とダンジョンへ潜るための準備費だけで済んだから、残りは貯金しようか。それに次にダンジョン潜ったときに今日みたいに稼げば、一週間くらいでヘファイストス様のところの武具を揃えられそうだから、まずは特大サ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ