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ダンジョンに出会いを求めるのは間違っていた。
第六話
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です。
 レイナ様が手に持った槍で向かってくるモンスターを悉く倒してしまうのです。それも単独(ソロ)で、です。

 確かに一階層だけならLv.1の駆け出し冒険者でもソロで乗り越えることはできるでしょう。ですが、それが五階層より下になれば別の話です。
 六階層になれば一味違うモンスターが現れます。例えば《ウォーシャドウ》などが取り上げられます。名前の通りその姿は影そのもので、身の丈160C(セルチ)ほどの体がところ余すことなく真っ黒に染まった、異形のモンスター。
 ウォーシャドウは異様に長い両腕の先に三本の鋭利な指を持っていて、それぞれナイフの形状をとり、ゴブリンやコボルトとは比較にならない移動速度で獲物に這い寄って、その両手で八つ裂きにしてきます。純粋な戦闘力は六階層随一と言ってもいいでしょう。上層と定められている一階層から十二階層の間に出現するモンスターの中で、新米の冒険者では返り討ちに遭うモンスター筆頭です。

 そんなウォーシャドウを相手に、レイナ様は槍を器用に振るい、圧倒してしまっているのです。
 構え方、振り方、そのどれもが素人のリリですら解るほどお粗末なのに、結果としてウォーシャドウと遭遇して二十秒以内に葬ってしまっている。

 まず遭遇、次に突進、襲い来る爪を柄で弾き返し、最後に一突き。あまりの手際の良さに開いた顎が塞がらない気分に襲われました。
 今の流れのどこに駆け出しの要素があったでしょうか。そのお粗末に見える槍捌きはむしろリリの前だからわざとそうしているのではないかと疑ってしまうほどです。
 ウォーシャドウだけではありません。六階層に来るまでに出会ったモンスター全てを一撃で葬り去っているのです。

 更に驚くべきところは、その一突きだけでモンスターの胸板の下にある魔石を()()()()()()()()()()()()()
 モンスターからの攻撃を防ぎ、返しの一撃を正確無比に胸に叩き込み、モンスターの背から魔石がぽんぽん飛び出してきます。核である魔石を抜き取られてしまってはいかなるモンスターも死あるのみです。だからレイナ様が槍を突き立てたモンスターは、その穂先を当てられた瞬間全て泥のように体を崩れさせてダンジョンの床に還っていきます。

 はっきり言って異様でした。最初の方はまぐれだと思っていましたが、途中から確信しました。レイナ様は生きたモンスターから魔石を引き抜く技術を持っているのです。
 しかし言うは易し行うは難し、そんな技術は駆け出しどころか上級冒険者でも限られた人しか持ち得ないはずです。リリはそんな技術初めて聞いたし目の当たりにしましたが、ただその技術が並外れたものだというのは漠然と理解できています。
 それだ
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