マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0969話
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る帝国軍にディアボがいるというのは貴重な情報だ。
基本的に文官よりであるディアボが何故帝国軍と行動を共に……あるいは率いている理由は予想するしかないが、大体分かる。
そもそも、ゾルザルが俺によって殆ど半身不随といった状態になってしまった以上、今の帝国の皇位継承権の第一位はゾルザルからディアボとなったのだろう。だが武官肌のゾルザルと違い、ディアボはこれといった武勲を立ててはいない。なので、今それを欲している……といったところか。
何の証拠もない予想だが、恐らくそう違ってはいない筈。
「分かった、この件に関しては食事のランクを一段階上げる事で報いよう。この部屋から出ない限りは好きに寛いでいて構わない。ただし、部屋から出るような真似をすれば命の保証は出来ないからそのつもりでな」
「は、はい。分かりました!」
俺の言葉に本気を感じ取ったのか、レープトを始めとした捕虜の面々は大人しく頷く。
それを横目で一瞥した後、再び俺は影のゲートを生み出してそこに身を沈める。
レープト達が驚愕の声を上げていたが、まぁ、それに関してはいつもの事だろう。
影のゲートから姿を現した俺を、ブリッジにいる面々は全く驚きの表情を見せないままに迎える。
マリューはホワイトスターで幾度となく影のゲートを使っているのを見ているし、円や美砂にいたっては魔法の本場でもあるネギま世界の出身だ。
「マリュー、エルベ藩王国に派遣している量産型Wに連絡してくれ。向こうに回った帝国軍に帝国の皇子のディアボがいるらしい。出来れば捕虜にしてこっちに連れてくるようにしたい」
その言葉を聞き、すぐに頷くマリュー。
恐らくは俺と捕虜達の会話を部屋のカメラを通して見ていたのだろう。
事実、今もシロガネの映像モニタの1つには、先程俺達がいた場所が映し出されているし。
「ねぇ、アクセル君。そのエルベ藩王国とかいう国にディアボって皇子がいるのを教えるのは駄目なの?」
首を傾げて尋ねてくる美砂に、頷きを返す。
「それでもいいんだが、どっちの方が向こうに恩を売れるか……あるいは、俺達シャドウミラーの手柄になるかだな。それに、エルベ藩王国の戦力はあくまでもこの世界の一般的なものだ。そうである以上、当然ディアボを取り逃がす可能性も少なくない」
「……なるほどね」
「他にも、この戦争が終わった後の主導権に関しても関わってくるな。特に次期皇帝と思われる人物を捕虜にしたとなれば、その手柄は大きい。つまり、帝国の領土をエルベ藩王国を含めた諸国連合が占領した際に、こっちが主導権を握る事が出来る」
「けど、今までの帝国との戦いの経過を聞く限りだと、主導権は完全にシャドウミラーっていうか
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