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転生とらぶる
マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0969話
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「で、一応降伏は受け入れた訳だが……何を思って降伏した?」
「今の帝国には、もうついていけない。そう思いましたので」
「そうそう。捨て駒ってよく言うけど、まさか本当の意味で捨てられるとは思ってもみなかったよな。レープトの旦那がいなければ、俺達は間違いなく死んでただろうし」

 獣人が軽い様子でそう口にするのを聞く。
 どうやらこの集団は身分云々をあまり気にする者達じゃないらしい。だとすればこんな風に固まっている理由も分からないではない。

「捨て駒……というと、ここに展開していた戦力の事か?」
「ええ。少し前までそちらの動きに即時対応する為にここにいた戦力の殆どは、数日前にここを去りました。その代わりに派遣されてきたのが、ゴブリンやオークを引き連れた者です」
「それだ。そのゴブリンとオークを引き連れたって奴はお前達の中には……」

 レープトと名乗った男の言葉を考えるとまずないだろうと思いながらも尋ねると……

「そちらからの攻撃で行方不明です」

 行方不明。まぁ、ぶっちゃけ死んだのをそう誤魔化しているだけだろう。事実、メギロートやイルメヤ、シャドウの攻撃を食らって無事に済むとはとても思えないし。
 だが、あっという間にこいつらに対する興味が失せていく気分になったのはしょうがないだろう。ゴブリンやオークを操る能力を持った相手を捕虜にして、分析出来ればいいと思っていたんだが。
 少し前であれば、魔法の分析の為に魔法使いはこっちで引き取ったんだが、そっちに関しても既に大分間に合っているしな。ハイエルフ、ダークエルフの精霊魔法に関しても同様に。

「話は大体分かった。一応お前達は捕虜という扱いになって、この後エルベ藩王国に譲渡される事になるだろう。それまではここで大人しくしていろ。……言っておくが、迂闊な真似をしようとは考えるなよ。量産型……いや、俺達の軍の兵士が監視しているからな」

 その言葉を待っていたかのように、部屋の扉が開いて量産型Wが姿を現す。
 恐らくこの部屋の様子を監視していたブリッジ側――美砂辺り――の演出だろう。

「エルベ藩王国、ですか。……分かりました。私達としましても、妙な真似をしてどうこうされたくありませんから、出来るだけ大人しくしていたいと思います。皆も、いいな? 疑われるような行動は避けるように」

 レープトの言葉に皆が頷いていたが、その中で不意に先程の犬の獣人が口を開く。

「その、食事に関しては……」

 その言葉にレープトが何かを言おうとしたのを制し、口を開く。

「安心しろ、エルベ藩王国にお前達を引き渡すまではきちんと食わせてやる。もっとも、そこまで手の込んだ料理って訳じゃないけどな」

 シロガネの中にある施設を使えば、相応に美味い料理は作れるだろう。
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