序章
[2]次話
俺の名は藤崎京之介。
純和風な名前だが、実はハーフだ。父がドイツ人で、母が日本人なのだ。
俺は父の影響もあってか、今は音楽家なんぞをやっている。
今はオルガニスト、チェンバリスト、指揮者と幅広くやらせてもらっているが、それ以外にもやっていることがある。
“悪霊払い”だ。
時には“悪霊狩”とも呼ばれているし、“悪魔払い”とも呼ばれている。
しかし俺の場合、一般的な霊能力者とは違うし、キリスト教カトリックでいうところの「エクソシスト」とも全く違う。
俺は聖水や十字架なんか使わないし、数珠や線香も使わない。
無論、御札や榊も必要とはしない。
それでは、どうするのか?
ま、これからゆっくり話してやるからさ…。
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