第三話
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「私、冒険者になります」
「じょ、嬢ちゃん、き、気を確かに持つんじゃ、まだ狂うには早いぞ!」
感謝します。セレーネ様。貴女様から頂いたこの力で貴女様にまたお会いできることを。
◆
と、いうことで。いやぁお騒がせしちゃってごめんねぇ。私の全てであるセレーネ様がいないっていうのは即ち私がいないも同然だから、めちゃくちゃ混乱しちゃってヤバイところまで追い込まれちゃったけど、もう大丈夫! 私はセレーネ様に会うべくして転生した身。これほどの幸運を棒に振っちゃうのはもはやバカアホドジマヌケトンマ腑抜けボンクラスカタンたわけ脳が留守アンポンタンウスラトンカチ出来損ないアンニャモンニャタコボケナス単細胞オタンコナススットコドッコイの所業だね! まさにさっきまでの私でした。本当にすいませんでした。
さて、セレーネ様を陥れたというバカアホドジマヌケトンマ腑抜けボンクラスカタンたわけ脳が留守アンポンタンウスラトンカチ出来損ないアンニャモンニャタコボケナス単細胞オタンコナススットコドッコイを解して並べて揃えて晒して刻んで潰して引き伸ばして抉って剥がして断じて刳り貫いて壊して歪めて縊って曲げて転がして沈めて縛ってやるためには、それ相応の権利や名声を手に入れなくてはならない。
なぜかと言うと、オラリオという都市で上下を定めるのは至極単純、冒険者としての腕だ。無ければ存在しないも同然、有れば誰もが注目する。私でも良く解る社会構図です。
幸い私には前世の記憶もある。記憶というのは色々なものに密接に繋がっているのを実感したね。
レイナの体にはクレアが人生全てを掛けて研鑽して磨き上げた努力の結晶が余すことなく全て刻み込まれている。ステイタスの基本アビリティが無に還ったけど、死んでももう一度セレーネ様に会える切符を貰えるのならいくらでも無にしてくれて結構です。むしろこれだけで良かったの? ありがとう! ってお礼を言っちゃうレベル。
閑話休題として、その日はもうすっかり日も沈んじゃったから、書店のおじさんに泊めてもらって─私が寝るまで口酸っぱく狂うのは早いって言われたけど─次の日にギルドに赴いた。
入ってまっすぐにエイナというアドバイザーと目が合ったので、ひとまず彼女が勤める窓口に付くと、エルフらしい美しい顔をぎこちなく強張らせて挨拶文句を言おうとするその前に、私は勢い良く頭を下げて謝った。
「昨日は本当にごめんなさい!!」
「え、ええ!?」
再び驚愕に見舞われたエイナがぱくぱくと空気を食むので、掻い摘んで事情を説明して改めて衷心から謝った。さすがに『私はクレア・パールスだ』とは言えないので、幼いころからクレアに憧れていて【セレーネ・ファミリア】に強く入団を希望していたと説明した。
エイナも一応
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