空白期 中学編 Final 「夢に向かって」
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た日でもある。あの日に感じた様々な想いがはやての原動力のひとつなのかもしれない。
「……あんなショウくん、わたし自分の部隊を持ちたいんよ」
「部隊?」
「うん。数日前の空港火災みたいな災害救助はもちろん、犯罪対策も発見されたロストロギアの対策も行える少数精鋭のエキスパート部隊を」
ミッドチルダ地上の管理局部隊は行動が遅いため、後手に回ってしまうことが多いこと。今のようにフリーであちこちに呼ばれて活動していても前に進めているような気がしていないこと。結果を出していけば、上の考えも変わるのではないかと、とはやては語る。
「やから……もしわたしがそんな部隊を作ることになったらショウくんも協力してくれへんかな? その、なのはちゃんやフェイトちゃんにはすでにお願いして了承をもらってるんよ」
なのはやフェイトが協力……オーバーSランクが3人揃うということだ。
いや待てよ、はやてが作る部隊ならばヴォルケンリッターも協力するはずだ。シャマルやザフィーラは前線に出ることは少ないが、シグナムやヴィータはランクで言えばAAA〜S−あたりの評価を受けていたはずだ。はっきり言って……部隊としては異常なものになるのではなかろうか。
数日前の火災の時、はやては俺に魔導師としての道を勧めるような発言をしていた。それは今回の話に関連しているのだろうか。
確かに俺には少なからず魔導師としての力があるし、すぐに部隊を持てるとは思えないので魔導師としての道に変えることは可能だろう。
とはいえ、なのは達を集めるならば俺の力はあってもなくても変わらないのではないだろうか。ならば技術者として活動するほうが良いのでは……。
「も、もちろん……ショウくんにはショウくんの進路とか目標があるのは分かるんやけど。でも、その……」
「あのなはやて、今は無理だ」
と言った直後、はやては一瞬体を震わせて俯く。だがすぐさま顔を上げると、見ているこっちが嫌になる寂しげな笑顔で話し始めた。
「あはは、ごめんな。急にこんなこと言われても困るやろうし、自分の我がままに付き合ってなんて虫が良すぎる」
「何か勘違いしていないか?」
「え?」
「俺は今は無理だって言ったんだ」
現状でははやてが部隊を持つことになるのかも分からないし、何より実際にそのときになってみないと俺が手伝えるかどうかは分からない。ここで安易に答えを出すことはできない。
こちらの言っている意味を理解したのか、はやての顔がやや不機嫌なものに変わる。昔と比べるとずいぶんと綺麗になっているのだが、こういうときの顔は昔とそう変わらない。
「もう、紛らわしい言い方せんでくれてもええやん」
「早とちりしたのお前だし、そのときになってみないと分からないことだろうが……そもそも、お前が俺
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