マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0968話
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「ああ、見えている」
美砂からの言葉に頷き、その光景へと視線を向ける。
武器を手放し、両手を頭の上まで上げて完全に無抵抗の状態を示している兵士や騎士、あるいは魔法使いといった者達。
どこからどう考えても降伏の合図だろう。これで実は命を捨ててでも徹底抗戦を行う為の合図だったりしたら、笑うに笑えない。
「どうするの? 取りあえず今は攻撃を中止しているけど」
マリューの言葉通り、降伏を申し出てきただろう敵の周囲はイルメヤが囲み、メギロートとシャドウが空中に浮かんでいる。
降伏してきた相手の数はざっと10人程か? 見た感じ、目には恐怖の色しかないように見えるし、何かを企んでいるようには見えないが。
「捕虜になっても、魔法使い以外はこっちだと使い道がないんだよな。エルベ藩王国辺りに渡すか?」
魔法使いであれば、ゴブリンやオークを洗脳する方法辺りは興味がある。……ただ、問題はその使い手が降伏した中にいるのかどうか。
何しろ帝国が現在シャドウミラーを相手にして唯一何とかなっているのは、このゴブリンやオーク達がいるからだ。
……まぁ、何とかなっているとは言っても、実際は帝国軍が負けるまでの時間を延ばす程度の効果しかないんだが。
ただ、容易に自軍の数を増やせるという意味では大きい。
シャドウミラーで言えば量産型Wがそれに当たるんだろうが、勝手に増えるゴブリンやオークとは違って、量産型Wは1人ずつ作り出さなければならないからな。
もっとも、ゴブリンやオークをホワイトスターで飼うとかなると色々と問題が起きるのは間違いない。
しかも洗脳というか、操るにしてもずっと操っていられる訳じゃないだろうから、それを考えればホワイトスターどころかアルヌスの丘でも問題しか起きそうにない。
捨て駒としては色々と使い勝手が良さそうなんだが。
そうは思うものの、シャドウミラーの組織としての性格を考えれば、いずれゴブリンやオークも技術班辺りによって品種改良されたり、あるいは改造されたりしそうだ。
そもそも、量産型Wだって最初は使い捨てて当然の兵士だったのだ。だが、それがいつの間にか生身でも魔法が使えるようになり、シャドウミラー以外の軍隊では即座にエースと呼べるだけの実力を持つに至った。
勿論性能が上がったからといって、生産コストまで上がった訳ではない。
確かに以前よりも若干コスト的に上がってはいるのだが、その辺はあくまでも誤差の範囲内に収まる程度だ。
だがあまりにも量産型Wの性能が高くなりすぎた為に、使い捨てとしては勿体ないと感じるようになったのも事実。
やはり使い捨てというのは、大量生産が出来て質より量の方が向いている。
それを考えると、メギロートやイルメヤもまた同様に性能が高くなりすぎていると
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