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流星のロックマン STARDUST BEGINS
精神の奥底
43 現れたメシア
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く。全身を切り刻まれて弄り回されるような激痛に襲われるだろうでしょうね…もしロキの子でもなく、トラッシュとの適合率も低い資質の無い人間が使えば、即死しかねない程のね」
「そんな…」
「本当なら電波体という生物のメカニズムである本来の電波変換のシステムを採用しているから肉体への負担は下げられるはずだった。でも、あの時の私たちは既に正気じゃなかった。より強く、より完成されたシステムをと…装着者への負担なんて全く考えてもいなかった。同時期に開発していたアシッド・エースもそう。シドウちゃんが今のように扱えるようになるまで…2ヶ月掛かった」
「…プラス4日と11時間です。毎日、朝は7時から21時まで休む間も無く、アシッドとの電波変換融合シークエンスを続け、アホみたいに何度も吐きまくりました。今でも昨日のことのように覚えています。最初の1ヶ月は死んだ方がマシに思える程の激痛でもがく以外の手足による動作は10センチが限界、立ち上がることも出来ない、ついでにもって気を抜けば、一瞬であの世まで逝っていたでしょう。次の1週間でようやく立ち上がり、歩けるようになった。ここからは早かった。2日で走れるようになり、最後でようやく試験用のスパーリングドローン100体を2分で倒せるようになった」
「……」

シドウは肩や太ももを擦りながら顔を歪ませて口を開いた。
そのことを知っていたのは、ヨイリーだけだった。
リサとマヤが採用されたのは1年前、笹塚が採用されたのはも1年3ヶ月前とまだ右も左も分からない時の話だったからだ。
だがこの話からするとおかしな点が1つ浮かび上がる。

「アシッド・エースと研究元が同じと聞いて、相当な負担が掛かるとは予想はしていました。ですが、同時に驚いています。この映像のスターダストもオレが直接目にしたスターダストもダメージ受けて最小限ですが怯んでいる様子はありましたが、まともに動けていた。正直、信じられません」
「そこなのよ…シドウちゃんですら2ヶ月掛かった。でもスターダストが何者かの手に渡ってから、まだ1週間も経っていない。休憩無しで丸数日使い続けたとしても、この映像では這いつくばってもがき苦しんでいなければならないはずなのよ。シドウちゃんを超える超人を知らないわ」
「偶然、そんな超人かつ特殊な体質である者の手に渡るなんて都合が良過ぎ…てかありえねぇだろ」

それが全ての答えだった。
ヨイリーがこの状況を飲み込めていない理由もそれだ。
誰かに盗まれて誰かの手に渡る。
だが誰も使えない以上、そんな事態が起ころうと、システムによって誕生する超人=スターダストが世に出るはずがないのだ。

「そんな事情からプロジェクトは凍結、私が代表して管理することになった。トラッシュはサテライトサーバー、そして諸々の必須プログラムとシステムの
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