空白期 中学編 29 「空港火災」
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冷気が及んでいたとしてもバリアジャケットを纏っている局員達に大した影響はない。俺の存在意義は冷静に考えれば考えるほどなかったように思える。
「すっげー……これがオーバーSランク魔導師の力」
「あの少年のほうも結構レベルの高い魔法を放ってたみたいだけど……何か意味あったのか?」
「意味ならちゃんとあったよ」
はやての言葉に局員達の意識が一気に彼女のほうに向く。
現在のはやての階級が一等陸尉だったはずだ。局員のほうは年上ではあるが、おそらくはやてのほうが階級は上だろう。普段どおりに会話してしまっていたが、俺は不味いことをしてしまったのではなかろうか……なんて考えるのは全てが終わってからにしよう。
「わたしひとりやとどうも調整が下手でな。ショウくんがおらんかったら冷気をふたりに浴びせてたはずや」
「へぇ……って待てよ、ってことは八神一等陸尉の魔法の調整をやったようなもんだよな。余波部分だけを掻き消すようなこと普通できねぇぞ」
「ああ……剣のデバイスってことは騎士なのか。でも彼のような騎士なんて聞いた覚えが」
「そりゃそうやろな。だってこの子、普段はデバイス関連の仕事しとるし……技術者にしとくのは勿体無いなぁ」
はやて、それは暗に技術者じゃなくて魔導師として働けって言ってるのか。あいにくだが、今やってる分の研究が終わるまでは技術者をやめるつもりはないぞ。というか、まだ鎮火が完了したわけじゃないんだから無駄口はこれくらいにしておくべきだ。
そんな風に思った直後、局員達は別の消火可能なブロックを探しに行った。その後、増援の魔導師達が次々と到着する。はやては彼らに指揮下に入ることを伝えた。
「……さて、もうひと頑張りしよか」
「ああ、さっさと終わらせよう」
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