第十九話 鮫島大尉!猿飛佐助は名作だ!その七
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「私も気をつけている」
「はい、俺達もですよ」
「そこは気をつけます」
「というかそんな機会もないですけれどね」
「そもそも」
生徒と女教師の危険な関係になることもだ、実際のところ二人にとっては架空の世界のことでしかないのだ。
「フランス書院なら常ですけれど」
「あそこ女教師も好きですよね」
「義母、人妻、兄嫁と並んで」
「女教師好きですけれどね」
「あそこは背徳が好きなのだ」
純愛ではなくだ。
「何かとな」
「だからなんですね」
「女教師も好きなんですか」
「背徳だからこそ」
「それで」
「背徳は情事の最高の調味料だ」
名台詞となれば幸いだ、この台詞が。
「私も人妻、幼女には手を出さないがな」
「背徳は、ですか」
「大好きなんですね」
「そうだ、まあ君達もわかる時が来ればいい」
断言でないところが重要である。
「こうした遊びを知っていってな」
「まあ今の俺達は」
「あれです、普通にです」
「右手です」
「写真集とかDVDですよ」
そこ止まりだというのだ。
「高校生なんてそうですよ」
「悪田部さんみたいな人滅多にいないですから」
「そりゃ女の子で彼氏持ちいますけれどね」
「二人きりの時はブルマになる娘が」
またこの話が出るのだった。
「けれどですよ」
「実際のところは」
「高校生でそんな話は」
「まずありませんよ」
「特に寮生はです」
「縁がないでしょうね」
二人は自宅から通っているが二人が通っている八条学園高等部は全国、全世界から生徒が来ているので寮もあるのだ。
「男子寮なんかむさ苦しいですし」
「そんな話ないですよ」
「女子寮はまあ」
「あそこは」
二人はここで顔をこれ以上はないまでににやけさせた、そして女子寮に対する儚い妄想を滔々と語るのだった。
「とてもいい香りがして」
「お姉様と子猫ちゃん達の宴が」
「毎晩繰り広げられる」
「花の園ですよね」
「それは違う」
悪田部は二人の妄想を一言で破壊した。
「現実はな」
「えっ、違うんですか!?」
「女子寮ってそうじゃないんですか!?」
「お姉様と子猫ちゃんの」
「そうした世界じゃないんですね」
「それは架空世界の話だ」
こちらもそうだというのだ。
「実際は全く違う」
「っていいますと」
「女の子同士で三角四角ドロドロもないんですか」
「愛憎劇も」
「そして女の子同士がゴンズイみたいに絡み合う宴も」
「そうしたことも」
「ない」
一言で全てを否定する悪田部だった。
「それどころか部屋によっては散らかり異臭は男子寮よりも凄い」
「えっ、そうなんですか!?」
「部屋汚いんですか」
「しかも臭いって」
「そうなんですか」
二人にとっては今知った
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