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IF物語 ベルセルク編 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
最終話 ワルキューレの審判
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の左腕がそれを防いだ。上腕が胸に縫い付けられるようにドルヒで刺されている。僅かに心臓に届かなかった。ドルヒがようやく指から取れた。フェルナー少将がヴァレンシュタインの上体を起こした。
「ローエングラム侯に上着とマントをかけて下さい」
ミッターマイヤー大将が足早に動いた。
「遺体は如何しますか?」
ロイエンタール提督が問い掛けた。何処か懇願する様な口調だった。敗者ではある、だがそれなりの礼節を、そう思ったのだろう。
「このままブリュンヒルトに」
「このまま?」
「総員、退艦させてください。ブリュンヒルトは砲撃で爆破します」
「艦と共に葬ると」
ロイエンタール提督の言葉にヴァレンシュタインが頷いた。
「ブリュンヒルドはワルキューレの一人でしたが、オーディンの命に逆らって処罰されたそうです。罰は彼女の神性を奪い恐れる事を知らない男と結婚させる事。ローエングラム侯に相応しい艦でしょう。最後まで一緒に、侯も喜ぶと思います」
ブリュンヒルトと共に葬るか。貴族達に遺体を汚されたくない、その想いはヴァレンシュタインにも有るのだ。
ロイエンタール、ビッテンフェルト提督が顔を見合わせ頷いた。ミッターマイヤー大将が上着とマントを持って戻って来た。丁寧に遺体を包むように上着とマントをかける。ロイエンタール提督がミッターマイヤー大将に遺体をブリュンヒルトごと爆破すると伝えると一瞬驚いた表情を見せたが直ぐに頷いた。
帝国暦 489年 1月 21日 ヴァルハラ星域 ヴァレンシュタイン旗艦 スクルド アントン・フェルナー
「ブリュンヒルトはオーベルシュタイン中将を除いて総員退艦したそうだ」
「彼は残ったのか」
「ああ、自分なりにけじめを付けたいと言ったそうだ」
俺が答えると指揮官席のエーリッヒが頷いた。オーベルシュタインは艦橋には居なかった、自室に籠っていたらしい。自裁するつもりだったのだろう。
エーリッヒは退艦させろと言わない、俺も勧めない。皇帝フリードリヒ四世暗殺の首謀者なのだ、エルウィン・ヨーゼフ二世が誰の罪も問わないとは言ってもそれで済む事ではない。だが罰すればエルウィン・ヨーゼフ二世の権威に傷が付く。彼が自裁してくれればむしろ有難いのだ。
負傷の手当ては終了している。膝は膝蓋骨、膝の皿が骨折したためギプスで固定、左腕も傷を縫った後提肘固定三角巾で上腕部を固定した。今は局所麻酔が効いているから問題ないが麻酔が切れれば発熱するだろう。今のエーリッヒは一人で指揮官席から動く事は出来ない。可哀想とは思うが無茶が出来ないと思えばホッとする。ブリュンヒルトでの決闘沙汰には本当に胆を潰した。ブラウンシュバイク公も蒼白になって止めろと命じてきた。
「艦隊も全て移動を完了したようだな」
「ああ、
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