81章 20世紀少年と、T・レックス
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。あっはは。
へヴィ・メタルで、ノイジー(noisy)な、ギターのリフで始まる、
T・レックスの『20th Century Boy』を使っていて、
ちょっと、おれも、あれは新鮮な驚きでした。あっはは。
それに、『20世紀少年』って、『20th Century Boy』の直訳、そのままですよね、あっはは。
あのマンガを描いた浦沢直樹さんも、
絶対、T・レックスが好きなんですよね。ね、竜さん!あっはは」
そういって、わらって、話を竜太郎にふる、信也である。
「まったく、『20世紀少年』には、T・レックスのあの重厚なギターのリフが、ぴったりだったよ、
しんちゃん。あの映画のために、作られたオリジナルなロックかと思うくらいにね!あっはは」
そういって、わらう、竜太郎だった。
「わたしも、『20世紀少年』も、T・レックスも大好きです。T・レックスは、
お兄ちゃんが、いつも部屋で聴いていたから、好きになっちゃいました!」
大学1年の利奈が、無邪気な笑顔でそういった。
「そうなの、利奈ちゃんも、T・レックス好きなんだぁ。『20世紀少年』にしても、
T・レックスの音楽にしても、何か、共感するものがある気がするのよね。
なんて表現したらいいのかしら?作者の伝えたいメッセージとでもいうのかしら?」
詩織は、みんなを見ながら、そういった。
「メーセージね、そうだわねぇ。T・レックスのマーク・ボランは、30歳の若さで、
交通事故で死んじゃったけど、彼の音楽を聴いていると、
決して、商業主義とかから、売れるために作ってはいなかったような気がしてくるの。
彼は、やっぱり、人間を粗末に扱うような資本主義のシステムとかに抵抗しながら、
子どものような、少年のような、純真さを大切にしたかったんだろうなって、
わたしは感じるんですけどね。ちょっと、深読みのし過ぎかしら。あっはは」
そういって、オレンジジュースを飲みながら、美結はわらった。
「そうよ、きっと、美結ちゃん!わたしたちは、みんな、いくつになっても、
少年や少女の頃の気持ちや心を大切にしたほうがいいんだ!ってことを、
マーク・ボランもいいたかったのよね!?ねえ、しんちゃん」
カルピスソーダを飲みながら、詩織はそういった。
「そうだよね、詩織ちゃん。きっと、そうなんだよ。たぶん、マーク・ボランも、
少年や少女の頃の心や気持ちを、大切にしたかったんだろうね。
芸術家って、たいがいが、少年少女のころからの夢を追う人たちだからね。
感受性の豊かなころの、心や気持ちを失いたくないと思うことって、
誰にでもあるわけじゃないですか!?
だから、『20世紀少年』のマンガを描いた、浦沢直樹(うら
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