ドライブ&鎧武 Movie大戦フルスロットル
兄弟の絆はどんな形をしているのか?
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、金色のソニックアローを放った。
だが、極の鍵を取り込んだメガヘクスは、硬化した両腕で二つのエネルギーショットを叩き伏せた。
彼らは戦法をロングレンジからショートレンジに切り替えた。
キックやパンチ、銃身と弓による打撃を交替でメガヘクスに食らわせるのだが、メガヘクスは一撃ごとに的確に片方に反撃し、兄弟のヒット&アウェイのタイミングを崩していく。
硬化した両腕の刃の二刀斬りによって、龍玄と斬月・真は地面に転がった。
『せめてアレを何とかしないと…!』
メガヘクスの体内にあってなお煌く、極の鍵。あれがメガヘクスの戦闘力を大幅に上げているのだ。
(あの鍵さえ取り返せれば、チャンスが来るかもしれない。いや、来なくても作る。紘汰さんならきっとそうする)
『俺が何とかする! ハアアア!』
『兄さん!?』
斬月・真は起き上がるなり、走って行ってメガヘクスに体当たりした。
『今だ! 撃て!』
龍玄は立ち上がりながら愕然とした。
撃てというのか。自分に。貴虎ごと?
『でき、ない…できないよ! だって、だって兄さん…っ』
――かつて貴虎は光実の代わりに、オーバーロードの王妃復活の贄となり、光実を解放した。
たった一時のことでも、光実は貴虎を身代わりにしたのだ。
それを今ここで、くり返せと言うのか?
斬月・真は振り解かれても何度もメガヘクスにぶつかり、ついにメガヘクスを後ろから羽交い絞めにした。
『大丈夫だ!』
はっとし、滲んだ視界を凝らした。
仮面があるはずなのに、貴虎の笑顔が見えた気がした。
『兄弟だろう、俺たち』
――それはかつて、殻に閉じこもっていた光実に、ヒカリをもたらしてくれた言葉。
『信じろ!! 撃て、光実ェェェ!!』
龍玄はカッティングブレードを3回切り落とした。
《 ブドウスパーキング 》
『信じる…! 僕たちは、兄弟だから!』
龍玄はトリガーを引いた。
紫色をした龍の息吹は、メガヘクスの胸部に着弾し、大きな爆発を起こした。
「がはっ!」
『兄さん!』
光実は変身を解いて、血だらけで地面に投げ出された貴虎に駆け寄り、貴虎を助け起こした。
「兄さん、しっかりっ」
光実は気づいた。――貴虎の手には、極の鍵が握られていた。
まさか貴虎はメガヘクスの再生速度を超える速さで、胸部からこの鍵をむしり取ったというのか。
「やっぱり兄さんはすごいよ……っ」
光実は抱え起こした貴虎を、さらに強く抱き締めた。光実が回した腕をあやすように貴虎が叩く感触さえ、涙腺を刺激した。
『□□□□! 理解不能! □□□□□!』
はっ
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