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遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン25 邪魔蠍団と正義の誓い
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『『『おーっ!』』』





「ふん、遅いな。この俺を待たせるとは何事だ!」
「ああ、そりゃどーも……」

 日付は飛んで翌日の夜明け前。案の定まるっきり初めてのおジャマデッキにてこずりまくり、ほぼ徹夜に近い状態で勝負を迎えることになってしまった。僕だって好きでこんな時間ギリギリに来たわけじゃない、目覚ましがちゃんとならなかったのが悪いんだ。おまけにデッキ枚数はわざわざ新しく組んだにもかかわらずなぜかまた60枚。この重みが凄いしっくりくるってのは、我ながらもうだめかもわからんね。

「日が登るまであと10分といったところか。どうせギャラリーはいないんだ、少しぐらい早くても構わんだろう」
「万丈目………」
「ホワイトサンダー」

 たとえ光の結社に入ってカードに対する心がなくなっても、性格までは変わってなくてちょっと安心。だいたい万丈目はいつもいつもせっかちすぎるんだよね。たとえば醤油こぼした時だって、僕が雑巾持ってくるより前に袖で拭くし。十代もその様子はよく見てたから、今朝も万丈目が元に戻った時のためわざわざあの黒い制服を探していた十代もいちばんきれいな奴が見つかるといいけどな、とか言ってた。多分もうすぐ来るだろうけど、十代もなかなか苦労人だ。

「わかったわかった。十代には悪いけど、それじゃあデュエルと洒落込もうか!」

「「デュエル!」」

 そう言った瞬間、背中に光の当たる感覚がした。ちょうど今、日が登ったのだ。

「先攻は俺だ!俺のターン、ライトロード・アサシン ライデンを召喚する」

 銀色に光る短剣を持った、褐色の肌の偉丈夫。いつぞやの三沢戦の時にも見た暗殺者が先陣を切った。

 ライトロード・アサシン ライデン 攻1700

「ライデンは1ターンに1度、俺のデッキトップから2枚のカードを墓地に送ることができる。そしてその中にライトロードのカードがあれば攻撃力がエンドフェイズまで200ポイントアップするが、今はあまり関係ないな。だが効果は使わせてもらう!………チッ、光の援軍が落ちたか。もう1枚はライトロードのジェイン、よって攻撃力上昇。カードを1枚伏せ、エンドフェイズにライデンの効果でさらにカードを2枚墓地に。ターンを終了する」
「僕のターン、ドロー!あらー……」

 まるで積み込みでもしたのかといいたくなるほどきれいな揃いっぷりである。オートシャッフル機能をダメにした覚えはないから、これもまた精霊の力なのだろう。カードの精霊とも1年近い付き合いになるけど、いまだにこの子たちがどこまでデュエルに干渉できるのかはさっぱり見当もつかない。こんなきれいにそろうなんて、ふつうは想像つかないし、ねえ。

「ま、せっかく全員居るんだから有効活用させてもらうよ。首領(ドン)・ザルーグを召
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