ターン25 邪魔蠍団と正義の誓い
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目の場には攻撃力3000の裁きの龍と、攻撃力2100のウォルフ。対してこちらにはわずか3枚の手札のみ。
『ちょっとダンナ、何弱気なこと言ってるのよ!このデュエルには万丈目のアニキがあのダサい服を着続ける羽目になるかどうかがかかってるのよ!?』
「あ、ちょっと、喋ったら何引いたのかばれるでしょーが!?」
反射的につい叫び返してから、ミスに気づき慌てて万丈目の顔色をうかがう。あ、これダメな奴だ。何引いたか丸聞こえだ。
「もー、自分からばらしに行ったんだから責任とってよ?おジャマ・イエローを召喚して、馬の骨の対価を発動。自分フィールドの通常モンスターを墓地に送って、カードを2枚ドロー。よし、来た来た来た!魔法カード、トライワイトゾーンを発動!墓地に存在するレベル2以下の通常モンスター3体を特殊召喚する!甦れ、3兄弟っ!」
『『『おジャマ三兄弟、ふっかーつ!』』』
おジャマ・イエロー 守1000
おジャマ・ブラック 守1000
おジャマ・グリーン 守1000
「そんなモンスター、3体並べたところで何の役に立つというんだ?」
「万丈目……ほんとに覚えてないの?いつも万丈目は、こうやってこのおジャマを揃えて戦ってきてたじゃない」
『そうだぜ、アニキ!』
『俺たちのこと、本当に覚えてないのかよ!』
「お、お前らみたいに不細工な奴のことなんか、この俺が覚えてなぞいるものか……」
そう返すものの、前よりもはるかに万丈目の言葉に勢いがない。畳みかけるなら少しずつ洗脳が解けてきている今が好機と見て、さらに言葉を重ねる。ここは、万丈目の性格を考えると理詰めより情に訴えかけるのが一番効くはずだ。
「これはあとから聞いた話なんだけど、万丈目がそうやって光の結社に入ったのは元々、あの日僕を探しにわざわざ外に来てくれたからなんだって?」
あの日、とは他でもない。僕にとって、光の結社の恐ろしさを最初に味わった日。どこでいつどうやったのか、そういうことはいまだにまるで分らないけれど、しばらく行方不明だったユーノがふらりと帰ってきたと思ったら、すでに光の結社洗脳済みだった彼の不意打ちを受けてしまった日のことだ。それから数日して目覚めたら、僕を心配して探しに来た万丈目があのホワイトサンダー状態になっていて、十代もエドに負けたショックで消息不明になっていた。あんな感覚、もう2度と味わいたくない。思い出しただけで寒気がする。僕は寂しいのが大嫌いなんだ。
「な、何のことだか俺は、俺は……」
「その話聞いてからいつか言おう言おうとは思ってたんだけど、ここで言わせてもらうよ。………万丈目、ありがとう」
「ッ……!」
さあ、どうだ。これでこっちが今現在出せる対万丈目用手段はほぼすべて使い切った。というとな
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