8部分:第八章
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。今では権八と共に気を許せる友であった。
彼は剣は強いがそれ以外は気のいい穏やかな者であった。それが豪胆な平太郎とは個性が違いかえって仲を良くした。人は時として違う個性をも認め合うものである。
「どうしてここへ来たのじゃ」
およその予想はついていたがそれでも聞いてみた。
「うむ、面白い話を聞いてのう」
平太郎はそれを聞きやはりな、と心の中で呟いた。
「何でも化け物が出るそうだな」
「うむ」
平太郎はそれを認めた。認めなくとも結局は出て来ているのだ。
「どんなのが出て来ておる」
「知りたいか」
「無論」
貞八は答えた。
「一体何が出て来るのか。少し教えてくれんか」
「ああ、いいぞ」
平太郎はその申し出を快諾した。
「まあ入れ。酒でも飲みながら話そう」
「おう」
貞八もいけるくちである。二人は嬉々として家の中に入った。
「成程のう」
貞八は腕を組みながら話を聞いていた。
「また色々と出て来ておるようじゃのう」
「まあな」
平太郎はニヤリ、と笑って答えた。
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