暁 〜小説投稿サイト〜
骨斧式・コラボ達と、幕間達の放置場所
番外『有り得ぬ世界』
交節・ぶつかりし狂気は紅(あか)と青
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す」


 興奮のままにアオは二振りの刀を抜き放ち、右手を前に、左手を横に構える。

 殺人を犯したのに何故カーソルがグリーンなのか、それは恐らく《(カルマ)》回復クエスト行ったからだろうと推測し、『時間も距離も足りない』矛盾などアオの頭からは消え去っていた。


「さあ、戦おうじゃないか」
「ふむふむ……私は戦いそのものが目的ではありませんが―――」


 待ちきれなくなったか女性の言葉を待つこと無く、アオは刀を振りかぶり突撃。両手に一本ずつと言うイレギュラー装備状態の所為で、ソードスキルこそ行使できないがそれが関係無い程の速さだ。


「オオオオッ!!」
「おっと」


 振り降ろされた右手の刀を女性は横から斧刃で弾き、下から迫っていた左手の突きは、絶妙な位置で打ちこまれた柄尻のピックでいなす。

 が、左手の刀はそのまま跳ねあげられてきた。少し体を左側へ曲げる事で女性は避けるが、それをもアオは予期して右手の刀がまた迫る。


「ほいっと」


 しかし、スコーピオンを後ろに回され、剣を納めた鞘から抜き出す格好、それにも似た挙動で止められる。

 まだだと左手の刀を一閃。
 それはもう一度グッと屈み、下へ向けていたスコーピオンをの刀身を持ち上げ、僅かに止まっていた右の刀を押され軌道を邪魔されて、結果は不発に終わった。


 と、同時に右の刀が振り払われた。後ろへ飛ぶようにしてガードした女性の赤く紅いスコーピオンと、首へと迷い無く吸い込ませていったアオの至高とも呼べる刀がぶつかり合い、耳障りな金属音をあたりへまき散らす。

 そのまま追撃をしようとするアオの手が止まる。女性が宙に居たせいで、思いのほか距離を取られたのだ。
 近寄れば対処されるギリギリの距離、迂闊な行動は慎むべきだ。


「ハアッ!!」


 だが、アオはそんな思考など存在していないと言わんばかりに、連撃の傾いていた思考を切り替え猛進。
 爆速で詰め寄り地を蹴って方向を変える。


 対する女性は鼻歌を歌いながら肩をスコーピオンでとんとん叩き、刹那後方斜め下へ向けて鋭く突きだされた。
 同時に響くは高らかな金属音であり、それはアオが瞬時に回り込んだことを示しているの他ならない。

 またも斬りつけんと心臓へ迫るアオの握りし左の剣に、女性はスコーピオンをクルリ捻って右手の方へ鎌刃を当て、打ちあげる様に押して命を狩らんとする刀とぶつけた。

 またも右手の刀を大きく振りかぶって、切り掛かる直前で柄を打ち付けるべく、片手でのアームハンマーを決行。
 何の思ったか避けずにスコーピオンを立てて女性が避けてみれば、下から向かい来る脚刀で柄尻近くを蹴り飛ばされた。

 体勢が前のめりに崩れるが、
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