彼と彼女は走り続ける
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。
それらを回避しながらカートリッジを一発ずつロードし、グールスに放つ。
「ッ?」
だがそれはグールスに直撃する寸前に『逸れて』しまった。まるでグールスを覆う丸いフィールドを這うように。
俺はそれでも魔力弾を撃ち続けたが結果は同じだった。
一旦距離をとり、マガジンの交換をする。エクスムのおかげもあってスムーズに行えている。
「解析結果が出ました。どうやら防御用の小規模の結界を自身に纏わせているようです。接近戦でなら突破可能かもしれませんが、遠距離攻撃は着弾箇所が予測されて集中展開されることによって完璧に防がれています」
遠距離攻撃を完全に防ぐ迎撃魔法にチャージや収束を必要としない強力な魔法の即時発動。
何人もの局員が殺されたのも頷ける。
普通の局員をSオーバーの次元犯罪者に仕立てあげた挙句、あそこまで豹変させるとなると精神操作や暗示もロストロギアのシステムとしてセットになっているのだろう。
「砲撃が来ます」
フォルネウスから警告が発せられる。俺はすぐに移動を開始する。
俺がいた場所は一瞬にして焼き払われる。グールスは間を空けずに俺に向かって砲撃を放つ。
「クソッ!」
全てを回避することは不可能だった。回避運動が取れないように砲撃が放たれていた。防御魔法を展開し直撃コースの2発の砲撃を受けるがかなりの威力がある砲撃だ。防御魔法にひびが入り終いには維持が困難になり直撃する。
「バリアジャケット損傷率32%。防御魔法を展開したのにこれですか。本当に展開してました?」
「してただろうが。それにあの砲撃の撃ち方、本当に一般局員か? ロストロギアの影響があるからってやけに芸達者だな」
カートリッジを3発リロードする。
「リードショット」
銃口には魔法陣が展開され、小型魔力弾の雨が降り注ぐ。
これは動きの速い敵に有効的だ。いくらスピードがあろうが一瞬にして広範囲に降り注ぐ魔力弾を避けきることはできない。必然的に防御魔法を展開する筈なのでそこに付け入るのがセオリーだが、今回の目的は少し違う。
グールスの纏う防御結界は弾道予測をした上で魔力弾を全て防ぐ。いくら完璧な予測であろうと反応限界があるはずだ。必然的に俺の魔力弾はグールスに届く筈なんだが。
「いやぁ〜、すごいですね。完全防御ってこういう事を言うんでしょうね」
俺の魔力弾が奴に届くことは無かった。全てが防がれたのだ。
「どうやら集中展開しなかったようですね。全体に同等の強度をもたせることで全て防いだようです。Bランク程度の魔法では数を多くしたところで突破は無理ですね」
「しょうがない、接近して一発でかいのを喰
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