暁 〜小説投稿サイト〜
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っていた。
第一話
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費に宛がう→ステイタスは芳しくない→再びダンジョンに潜る

 このジリ貧のエンドレスから抜け出せない……! くそぅ、どうやれば私は強くなれるんだ!? でも一流の冒険者に口がきけないほど格下の私には師事を得られる人脈すら存在しない……。セレーネ様は今のままでも幸せだと言ってくれるが、もともと神様だったのだから不自由を感じているはず。諦めるわけにはいかない!



 思い悩めてから早くも三年が経った。やはり一向に入団志望者は現れないし、私も目覚しい成長を遂げることなくコツコツ努力を積み重ねている。
 ここ最近で【ゼウス・ファミリア】や【ヘラ・ファミリア】という二つの探索系ファミリアが名を上げるようになった。私のような世間知らずでも知っているような神様だから入団希望者が後を絶たず、自然と有望な人材も集まりやすいし、その分他のファミリアに入ろうとしていた入団希望者すらも巻き上げちゃうから太刀打ちできないくらい列強なんだって。実際すでにLv.5に突入している冒険者がそれぞれのファミリアに十人以上もいる。

 一方私のステイタスはいつもの通り暢気に成長しており、ちらほらFを乗り越えようとする項目も窺える。でもスキルや魔法には全く変化がなくてスロットがスッカスカの状態だ。

 でも今ではそこそこの階層までソロで潜れるようになれたし、副次的に稼ぎも多くなってきたから前までのボロアパートから乗り換えられそうだ。
 毎日朝早くに出かけては夜遅くに帰ってきてぶっ倒れる私を心底心配してくれるセレーネ様、本当に優しいよ……。私の唯一の癒しです。



 やった! やっと私もLv.2になれた! ダンジョンでたまたま出くわした階層の主を一時間も掛けて戦って倒したら、更新したセレーネ様も驚きをあらわにして祝福してくれた。

 いや本当に死ぬかと思ったからねぇ……耐久と俊敏には自信があったとはいえ、目の前で違う冒険者がまとめて吹っ飛ばされたところを見て確信したね。アイツ、強い。いや当たり前の話なんだけど、初めて目の当たりにして実感がなかったからさ、そこでようやく理解したって感じ。
 新調しておいた武器でチクチク甲殻の隙間から攻撃しては逃げ回って、時には鬼ごっこも辞さずに戦い続けて、最後の一刺ししたときに階層の主がひときわ大きな悲鳴を上げて倒れたときは疲労より達成感が勝ってはしゃぎまくった。
 階層を行きかう冒険者たちも一人で狩ってみせた私に祝福と労いの言葉を掛けてくれた。まあ倒した瞬間を目撃しただけの人たちだったから、私が一時間も無様に逃げ回っていた姿を見ていないだろうけど、違う冒険者から初めて祝福されて涙すらこぼれそうになった。
 
 んで、ランクアップしたついでに私に送られた二つ名が【不屈の奉仕者(セミヨン)
 神会デナトゥスから帰っ
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