第12話
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に乗った華雄は戦斧を構え直す。
「――はあぁぁぁぁっっっ!!」
そして一呼吸置いた後渾身の力で上段から振り下ろした。
「……」
「ば、馬鹿な!?」
大きな金属音を立てながら見事華雄の一撃を凌いだ呂布、しかも―――
「私の金剛爆斧を片手だと!?」
彼女は片手で戦斧を受け止めていた。
「クッ、クソッ!」
たまらず距離をとる華雄、ここまで圧倒されてしまえば流石の彼女も実力差を理解したようだ。
「……」
「うっ……」
無言で近づこうとした呂布に対して後ろに下がる華雄、その目には恐怖の色があった。
「お前……弱い」
「っ!?」
その言葉に自分の武に誇りを持つ華雄の目が見開かれる。その目から恐怖は消えていないが、今の言葉は彼女にとってとても看過出来るものでは無かった。
(そんな、そんな事――)
「――あってたまるかぁぁぁぁっっっっ!!」
「……」
「がっ!?」
華雄が最後に放った斬撃は荒く軌道がみえみえだったため、呂布は難なくかわし彼女の首筋に一撃入れて意識を刈り取った。
「しょ、勝者北方、無所属『呂奉先』!」
『うおおおおおおお!』
………
……
…
「あ、圧倒的でしたね麗覇様」
「うむ、まさかここまでとは……華雄は未熟であったが弱くは無い、呂布が強すぎたのだ」
「かの者を我が軍に入れられれば良い戦力になるでしょう」
「うむ……」
桂花の言葉に少し難色を示す。最高の戦力になるのは間違いないが如何せん史実の呂布の行いが頭をよぎる。
(あれほどの腕前が刃向かえば止めるのは容易ではないな、何にしても会って話しをし見極めねば)
………
……
…
その後も呂布は難なく勝ち続け決勝戦まで生き残った。
そしてついに反対のシードで戦っていた猪々子と春蘭が準決勝であたることとなった。
「ではこれより準決勝を開始します」
「南方、曹操軍所属『夏侯惇』!」
『うおおおおおおお!』
南方から現れた夏侯惇に声援が上がる。彼女も又持ち前の武力で他者を寄せ付けない実力を示してきた。
「北方、袁紹軍所属『文醜』!」
『うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!』
「ちょっと待て!何で私のときより声援が大きいんだ!?」
「そりゃあアタイの本拠地だからな」
「むむむ……ずるいぞ!」
「何がむむむだ……ずるくないね!」
緊張感の無いやり取りをしつつ阿吽の呼吸で同時に構える。
「では―――始め!」
………
……
…
準決勝が開始してから何度目かわからない剣戟の音が会場に響き渡る。
観客達の眼前には―――
「
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