GGO編
百十話 トリック
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うんだけど……」
「あれを打つ時は十字を切るって決めてるとか……それか、切らないと殺せない。とか?」
シノンの言葉に、アイリが唸った。
「うーん、でも、馬の上からでも、アイツは何発か撃ってきたよね?馬の上で十字切ったのかな?」
「いや、流石にそりゃムズいだろ」
「そっか……」
シノンがまた思案顔に戻る。と、再びアイリ。
「つまり、あの時死銃はリョウを殺せたのに殺さなかった……それか、殺せなかったって事になるよね?」
「な、成程……」
唸るキリトに、更にアイリは続ける。
「そう言えば、ペイルライダーさんの時も、死銃って隣に居たダインさんは撃たなかったんだよね?」
「あぁ……でもあれは既に死んでたんだよな」
首をかしげたキリトに、リョウが首をかしげる。
「んー、そもそももしマジでネット回線超えて人を殺せるってんなら、HP有無なんか関係あんのか?」
「それはそうね。死体になってもアバターは残ってたし、本人の意識は接続されてる。撃たなかったのが寧ろ不自然な気もする……」
シノンの同意を受けて、キリトが再びうんうんと唸る。
アイリが言った。
「つまり……私、ペイルライダー、シノンの間に、何か共通点が有るって事になるよね?」
「もっと言うなら、初めに殺されたゼクシードとたらこにも……か」
アイリの言葉にキリトが補足する。と、リョウが唸った。
「んんー……共通点……あ」
「え?」
リョウが上げた声に、アイリが首をかしげる。
「待てよ……待て待て待て……だとすっと……あの時……あ、そう言う事か!!」
「え、え!?」
「なんだよ兄貴突然?」
キリトが聞くと、リョウが返すように二ヤリと笑う。
「分かったかもしんね、殺しの仕組み」
「えぇ!?」
「い、行き成りだなぁ……」
「ど、どういう事……?」
アイリはかなり驚いたようだったが、キリトは半ば慣れたように返す。シノンは茫然とした様子だ。
「なぁキリト、お前、初めに総督府で申し込みした時、覚えてるか?」
「え、あ、あぁ。あの色々打ち込んだ奴」
「あぁ。あんとき、住所打ち込む欄あったろ?」
「あった、な……俺は何も入力して無いけど」
「俺もだ。けどシノン、アイリ、お前らはどうだ?」
リョウが尋ねると、二人は眼を見合わせる。
「えと、全部入力したよ?」
「私も……」
「やっぱりか」
リョウが唸る。キリトが何かに気が付いたようにその顔を窺った。
「兄貴、もしかして……」
「あぁ……なんでもっと早く気が付かなかったんだろうな……そもそも初めっから疑問だったんだ……」
「え、ちょ、なに?」
「ちょっと、アンタ達だけで納得しないでよ」
アイリが訳が分からないと言うように身を乗り出し、シノンが不機嫌そう
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