捜索
[3/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
。腰を曲げすぎて腰痛がひどい。目を凝らし過ぎて目が疲れた。机というものがよく分からなくなった。
しかし、ようやくそれからも解放される。
「あった………やっと見つけた!」
俺が目にしたのは模様が記された机。さっき保健室で見かけた模様と形状が同じだ。これは間違いない。本物だ。
セイバーがやれやれと言いながら近づいてきた。
「やっと見つかったか……」
セイバーの声がどこか疲れていた。確かにこんな作業をさせられれば気持ち的に疲れる。セイバーの気持ちがよく分かった。
「くそ、もうこんな時間か……。マスター、早くそれを壊せ」
「ああ」
俺は模様に描かれたところを触れる。瞬間、あの時と同じようにガラスが割れる音をたてながら模様は消えた。
2つの痕跡を潰した。しかし、気持ち的にそんな晴れやかなものではなかった。まだ他にもこんな痕跡があると思うと……溜め息しかこぼれない。
「では行くぞ。次はアリーナだ」
そう言いながらセイバーは教室の出入り口に歩いていく。しかし腑に落ちない点があった。
「アリーナって今封印されてるじゃないのか?」
すると、セイバーが足を止め振り向いた。
「今ので封印は解けた。これ以上ここにいても仕方がないだろ」
しかし本当に大丈夫なのだろうか?まだ納得できないところがあるのだが…。
「でも痕跡が2つだけとは限らないかもしれないぞ?」
「安心しろ。アリーナを封鎖するのは簡単ではない。あいつの力量からしたら痕跡を作るのは精々2個が限界だ」
「そうなんだ。なら良いんだけど…」
いまいち納得できていない部分があったがここはセイバーを信じよう。今はとりあえず、アリーナに向かおう。
アリーナにて、昨日と同じ場所で俺はセイバーと剣の稽古をしていた。まだ段階としてはうまく立ち回れず、モタついてくるところもあり、戦いとは言えない状態にある。
だが、失敗だけではない。剣の技術が少しずつだが上がってきた。今まで避けるだけだったセイバーも時折、剣を使って防ぐ素振りを見せ始めたのだ。
剣と剣が交わる中でひたすら刀を持つ手に力を入れる。セイバーもそれに対応するかのように前へ前へと足を進ませ始めた。
「ぐっ!」
伊達にサーヴァントをやっているだけのことはある。力そのものがとても強く、体がどんどん後ろに下がっていく。どんなに体に力を入れても相手はそれ以上の力でねじ伏せてくる。こっちが原付きバイクならあっちは戦車だ。まるで馬力が違う。
ダメだ……限界だ!
体が悲鳴を上げてきたところで、俺は真正面に向かってくる力を横へと促す。そしてそのままセイバーは横へと流され、背中に大きな隙を見せる。今までにない大きな
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ