第2話「風ニモ負ケズ」
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っと待って下さい」
親切に待ってくれていた鬼の一人に急かされ、銀時はもう一回押す。
だがインターフォンが鳴るだけでやはり何も起こらない。
どうしようもないこの状況に額から冷汗が垂れる。困り果てた銀時は新八たちを見渡して助けを求めた。
「え…何コレ…これって留守なの。これどーしたらいいの」
「居留守つかってるんじゃないか」
そう言って助け船を出したのは、今まで傍観していた双葉。
彼女はおもむろに銀時の指に自分の指を重ね――
“ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポーン”
豪速球で式神のインターフォンを銀時の親指で連打した
【うるゥゥせェェェェェェェェェェェ!!】
空気を震わすほどの男の怒鳴り声が折り紙から沸き上がる。
「出た!誰か出ましたよ」
ようやく式神が登場しそうな兆しが見えはしゃぐ新八。同じく銀時にも自然と笑みがこみ上げる。
ただ、超がつくほど迷惑な呼び出し方をされたので、かなり苛立っている様子。
とても使いにくい雰囲気だが、今はそれ所ではない。
銀時は意気込んで叫んた。
「いでよ!式が――」
【うるっせんだよ!テメェ俺ンちに何度ピンポンダッシュしたら気が済むんだ中崎ィィ!】
物凄い剣幕に銀時の声はかき消えた。
ヤバいと思って今度は丁寧な口調に切り替える。
「あのスイマセン。私先ほど契約した坂田ですけど、至急式神さんに出てきて欲しいのですが……」
【何ィィィ。てめぇ俺の娘に手ェ出そうとするとはいい度胸してんじゃねェか中崎ィィ!】
「いや中崎じゃなくて坂田です。え?あなたお父さんですか?すみません式神さんと約束してたんですけど……」
【デートの約束だァァァ!?誰がテメェに娘やっかァ!中崎ィもう絶対ェ許さねェぞ!】
「だから坂田です。人の話聞いてください」
【ちょっとお父さんいい加減にしなさいよ】
中年女性―お母さんらしき声
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