暁 〜小説投稿サイト〜
劇場版・少年少女の戦極時代
ドライブ&鎧武 Movie大戦フルスロットル
地球に襲来したのは何者なのか?
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 碧沙が買い物をすませて家路を一人歩いている時だった。

「碧沙っ」

 ふり返る。笑顔で走ってくるのは、次兄の光実だ。

「兄さん。どうしたの?」
「講義が早めに終わってね。ちょうどよかった。一緒に帰ろう?」
「うん……」

 同じ家に帰るのだから、異を唱えても無駄である。
 頭では分かっていたので、乗り気になれなかったが肯いた。

「買い物行ってくれたんだね。ありがとう。重いでしょ、持つよ」

 光実が素早く碧沙の手から買い物袋を取った。光実はこういう濃やかさが昔から変わらない。

(手、繋ぎたい。でも人がたくさんいて、恥ずかしい)

 碧沙は何も兄を慕う気持ちを失ったわけではない。発作的ではあるが、光実と手を繋ぎたい、貴虎に抱きつきたい、二人に大好きと言いたい、と思うことはある。

「どうしたの? 学校で何か嫌なことでもあった?」
「っあ……特に、ない」
「そっか。――今日のご飯何にするの?」
「冷えて来たから、あったかい物にしようかと思うんだけど。兄さん、リクエストある?」
「そうだなあ……」

 考え込む素振りを見せた光実がぴたりと足を止め、上向いていた顔をさらに高く傾けた。
 碧沙は首を傾げて、光実と同じく空を仰いだ。


 青く光る巨大な炎が、沢芽市の上空で轟いていた。


「――紘汰さん」
「えっ、葛葉さん?」

 目を凝らした。青く燃える巨大な球体に引っかかるように、銀色の粒が火花を上げている。

(まさかあれが葛葉さんなの?)

 やがて巨大な青火は銀色の粒ともろともに地上に落ちた。そして、再び空中に青と銀の粒が乱舞し、銀の粒が青火と地上の中間まで落下した瞬間、――大爆発が起きた。

「きゃっ」
「紘汰さんッ!!」

 思わず一歩引いた碧沙とは反対に、光実は一歩踏み出し、その名を叫んだ。

 碧沙も慌てて上空を見直そうとした。
 だがその暇は与えられず、碧沙はさらなる驚きの物体を目にしてしまった。

 巨大な鋼鉄の花のオブジェ。それが轟いて飛来し、ちょうどユグドラシル・タワーが建っていた空き地に突き刺さった。

 開いた花弁から、緑色の種子らしき物が放たれた。
 ダチョウの卵ほどある緑色の楕円体は、碧沙と光実の前にも飛来した。
 そして、その姿を2本足に2本腕のものに変えて立ち上がった。

『メガヘクスと融合させるため、この惑星(ほし)を改造する』

 メガヘクス。それがこの銀と青の怪人の名なのだろうか。

「碧沙、持ってて」

 光実はふり向かないままショルダーバッグと買い物袋を碧沙に差し出した。碧沙はそれらの荷物を受け取って、光実から大きく距離を開けた。

 光実が戦極ドライバーを出した。

「紘
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