2部分:第二章
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た。だがその化け物は答えなかった。
そのかわり腕を伸ばしてきた。丸太の様に太く、そしてあらあらと毛の生えた醜い腕であった。
見れば指が三本しかない。やはり化け物であった。
「くっ!」
平太郎はそれをかわし後ろに飛び退いた。そして後ろにある槍を手にした。
「さあ、来るがよい」
彼は臆してはいなかった。来たならばすぐに殺すつもりであった。
「その目、一突きにしてくれようぞ」
だが化け物はそれで姿を消した。そして朝になるまで姿を現わさなかった。
「化け物とな」
平太郎は昨夜のことを権八と弟である勝弥に話した。
「そうじゃ、大入道の様な一つ目の化け物がな」
彼は二人に昨夜の出来事をその場所を指し示しながら説明した。
「こう手を出して襲い掛かってきたのじゃ。おそらくわしを握り潰すつもりだったのじゃろう」
「何と」
二人はそれを聞いて思わず息を飲んだ。
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