空白期 中学編 26 「深夜の贈り物」
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していない。俺がここで何か言ったとしても、おそらく彼女が選ぶ道は変わらないだろう。
「すみません、このようなことを言っても困らせるだけですよね。今のは忘れてください」
「……お前がそういうならそうするよ。ただ……困ったこととかがあれば気軽に頼れよ。俺はお前のパートナーなんだから」
「それは新手の告白ですか?」
「お前な……」
「小粋なジョークですよ。あなたの今の言葉、とても嬉しかったです。……ショウ、あなたをパートナーに持てて私は幸せです」
月明かりに照らされるシュテルの穏やかな笑みは、とても幻想的で綺麗だった。
それに普段が普段なだけに今のように率直に気持ちを言われると凄く恥ずかしくなってきてしまう。鏡がないので確認はできないが、顔が赤くなっている可能性が高い。
と思った矢先、頬にひんやりとしたものが触れた。何事かと思ったが、シュテルが自分の手を俺の頬に添えてきたようだ。
「顔が赤くなってますよ。照れてるんですか?」
「寒いからだ……用が終わったんならもう帰れ。手もこんなに冷えてるし、朝には仕事があるんだろ」
「そうですね、これで風邪でも引いてしまったら皆さんにご迷惑を掛けてしまいますし……今日はありがとうございました。では……良い夢を」
「ああ……そっちもな」
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