暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 瑠璃色を持つ者たち
第二話 必然の出会い
[5/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
けると同時に次の《リトルネペント》へと突進する。
さすがにいきなり何度もあれができるとは思っていないので、ここだという時にしかできないが、後に練習しようと心に決めて、背後の少年と《リトルネペント》殲滅戦へと剣を振り抜いた。



「………ハァ、ハァ……もう、終わりか?」

「あ、ああ……終わっ……た……」

バタン、と二人して仰向けに倒れる。疲れ切った体が休息を求めるように動こうとしない。

それと同時に、二つの曲が流れる。

「お、レベルアップ〜」

「あ、俺もだ……」

リュウヤは嬉しそうに、隣に寝転がる少年は疲れたように自らのレベルアップを喜んだ。

「そういや、あのヒョロ男は?」

「………途中で、ポリゴンが散る音が聞こえた」

つまりは、モンスターにやられHPを全損し、ナーヴギアの高圧電流で脳が焼かれーーー死んだのである。

「………そうか。残念だ」

また一つ散ってしまった命を悔やみつつ、リュウヤはパッ、と上体を起こす。

(さて、聞きたいことは山ほどあるんだが、今は答えてくれそうにねえしな……)

疲れ切った彼は表情を、ピクリとも動かさず、ただ木々に覆われた空を仰いでいる。

(しゃあねえ、要点だけ絞るか)

「なあ兄ちゃん、この《リトルネペントの胚珠》ってのは、なんかに使えんのか?」

訊くが、中々返事が返って来ずしゃがみこんでもう一度訊こうとしたが、その前に答えてくれた。

「村の奥の一軒屋に行けば、クエストが受けられる。それのキーアイテムが《リトルネペントの胚珠》で、渡せば《アニールブレード》って片手剣がもらえる」

「そうか、ありがとな。なら俺はこれで行くが、兄ちゃんはどうするよ」

「俺は……もう少し、ここにいるよ」

「あいよ。じゃあせいぜい死んでくれるなよ?助けた意味がねえしな」

アッハッハ、と笑いながらリュウヤはその場を立ち去る。
背後から「余計なお世話だ」と苦笑気味の発言をもらいながら、件の一軒屋へと向かう。
彼らが命をかけて、人の命すら奪えるほどの価値のある剣を受け取りに。





「それにしても、なんだったんだろうか……」

茶革のコートを着た少年ーーーキリトは《アニールブレード》手に、宿屋でぼやく。

青年ーーーコペルがじぶんをMPKしようとした時、どこからか助っ人に来てくれた彼。

長身で短髪。かなり年上みたく、高校生かそれ以上と思われるあの男性は、いったい何のために自分を助けてくれたのだろうか。

(それよりも、あの人の順応性ーーーいや、即応性か……あんなのチートにもほどがある……)

キリトが十日間もの期間、練習に練習を重ねてようやくものにしたソードスキルのブースト。それを、目の前で
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ