第百五十二話 試練
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タケル「こんな、同じようなのばかりで分かるわけないじゃないか…」
しばらく探して見つからなかったタケルは愚痴り始める。
大輔「おやおや?簡単だと仰ったのはどなた様で?」
嘲笑する大輔にタケルは悔しそうにするが、必死にパタモンのデジタマを思い浮かべようとして…。
タケル「(あれ…?)」
思い浮かばない。
パタモンの…一度孵化させたはずのデジタマを思い出せない。
タケル「(な、何で…?)」
少しずつ、焦り始めるタケル。
このままでは自分の選ばれし子供としての資格が完全に剥奪されてしまう。
こうなったらここにあるデジタマ全てを撫でて孵化させるしかないと考え始める。
それを見透かした大輔は絶対零度の視線で見つめる。
タケルが近くのデジタマに触れようとした瞬間。
[パタモンのデジタマに触るな人でなし!!]
タケルの姿を見つけたデジモン達は揺りかごの中で騒ぎ立てる。
[ここのデジタマに何をする気だ!!]
1匹の幼年期デジモンがタケルの肩へ突進してくる。
その身体は小さい為防御しただけで弾かれる。
タケル「な、何って…パタモンのデジタマを探そうと…」
[嘘だ。お前はパタモンのことなんかどうでもいいんだ。自分のことしか頭にないくせに!!]
幼年期デジモンの言葉がタケルの頭に鈍器で殴ったような衝撃を与える。
[闇への憎しみでパタモンを暗黒進化させて殺したくせに]
[闇は悪?そんなこと誰が決めたんだ?]
[僕達の中には天使型デジモンに殺されたデジモンもいる]
[お前のそれは正義じゃない。ただの独り善がりだ]
[お前の独り善がりのためにパタモンは死んだんだ!!]
心に深く突き刺さる幼年期デジモンの言葉達。
知らずにタケルは後退しようとしていたが、大輔に抑えられる。
タケル「パタモンが死んだのは…僕のせい…?ち、違う…僕の…僕のせいなんかじゃ…」
大輔「そうやって自分の罪から逃げ続けるのか?お前、ヤマトさんにまで見捨てられたじゃないか。あんなにお前を大事にしていた兄貴に…」
タケル「っ…」
ヤマトに殴られ、失望したような目を向けられたことを思い出したのか、タケルは唇を噛み締める。
大輔「いいか高石。3年前は確かにデビモンやヴァンデモン、ダークマスターズが敵になったけど、あれは偶然なだけだ。たまたまあいつらが敵になっただけだ。実際、闇属性のデジモンにはいい奴はいる。クロアグモンやダスクモン、ブラックテイルモンのようにな」
[お前はパタモンを見つけると言うのは建て前で自分のことしか考えていないんだろう?パタモンが勝手に暗黒進化しなければ選ばれし子供でいられたのにって]
[勝手に?お前の傲慢さが招いたことだ!
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