暁 〜小説投稿サイト〜
とある緋弾のソードアート・ライブ
第一四話「暴走と流動」
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た体で、シリカがスパゲッティを差し出してきた女性に目を向ける。

 修道服の上からでも分かる豊かな胸が、シリカや耶倶矢はおろか、アスナやリズベットが嫉妬するにも十分な物で今風のショートの金髪をしているのにも限らず、妙におっとりとした雰囲気の持ち主だった。

 オルソラ=アクィナス。彼女も、上条当麻に救われた者の1人である。元々はローマ正教の教徒だったが、紆余曲折あって現在はイギリス清教に改宗している。

 そんな彼女はニコニコしながら、更にスパゲッティを人数分置いていく。

「皆様、お腹が空いていると聞いたので、ちょうど人数分より多く作っていたのが幸いでございました」

 確かにお腹が空いて食堂に来たのは真実だが、なんと言うか準備がいいと言うか。

 まぁ十香のお腹が先ほど連続して鳴ったことも事実だし、前に出されたスパゲッティが美味しそうなのも事実だ。冷めるといけないので、オルソラに勧められるるがまま『いただきます』と料理を口にした。

「……むっ!うまい!?」
「士道!凄いぞこのスパゲッティ!!ものすごく美味だ!」
「美味しい……私たちが作るのより1000倍は美味しんじゃ……」
「ふぉぉぉぉぉぉぉぉ!こりゃうめぇー!」

 感嘆する一同。いつのまにか横に座って同じようにスパゲッティを差し出されている令音が「ちなに今並べられている料理、大半が彼女によるものだ」と言ったことで、更に衝撃が皆を襲った。

 是非レシピや作り方を知りたいものだ。と士道は純粋に思った。

「作り方を説明した方がいいでございますか?」

 その願いが通じたのか否か。オルソラ誘い入れに乗ったのはアスナや直葉たちだった。ちなみに男性陣3人の中では士道が1人だけ立候補していた。「……さすが士織ちゃん」という声がどこからとも無く上がった気がしたが、気のせいということにしておいた。

 ……彼らが本格的に事件と絡み始めるのは、この昼食後になる。







2,







 キンジたちが無理矢理事件に巻き込まれ、士道やアスナたちがオルソラによる臨時の料理教室を受けている頃、学園都市の各地で騒ぎが起こり始めていた。

 プライベーティア。『脱落者』。

 学園都市にて暗躍する2つの組織により、事態は悪化と拡大の一途を辿っていた。





 本当に何度も世界を救った掛け値無しのヒーローである上条当麻。科学サイドと魔術サイドという2大勢力のどちらの深淵にも近いところにいるという立ち位置を持つ土御門元春。

 一般人はおろか、武偵ですら口を開き驚きを露わにしそうな経歴の持ち主である2人だが、彼らが通う「とある高校」においては、「ただの高校生」「バカ3人組のうちの1人」という立ち位置だった
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