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とある緋弾のソードアート・ライブ
第一四話「暴走と流動」
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も導入されたと聞いた時のフリーの魔術師の驚きようといえば、言葉にすることはおろか表現できるものではないだろう。何せどちらも並みの魔術結社なら相手にならないような強大な勢力である。

 対魔術師の戦闘なら右に出る者も組織もいないとされる必要悪の教会。

 その中から選抜された、それこそ並みの魔術結社なら1つか2つは軽く潰せそうな大隊は現在、科学の末を集めたような巨大空中艦の中へと招かれていた。





(……やはり、こういう場所は慣れませんね)

 ステイルと土御門の後を続く形でフラクシナスの中を案内されていた神裂はそんなことを考えていた。

 機械が苦手な(機械音痴な)神裂やアニェーゼ部隊の者にとって、周りを機械的な壁で囲まれている状況というのはあまり心許ないものであった。壁ならレンガや木などの自然物で作られた物の方が断然落ち着くし、ここの壁には何か迫ってきそうな感じの圧迫感があった(もちろん、それは神裂達だけでフラクシナスの職員は何も気にしせず廊下を行き来しているのだが)。

 先ほど通された艦橋の大部屋もモニターやら何やらの機械があって、妙にそわそわしてしまい、突如現れた上条が「いやー右手が影響しないでテレポートできる日が来るとは……って神裂?どうしたんだ?」と心配されてしまったほどだ(その間、五和からの目線が急に厳しくなった気がした。気のせいだろうか?)。そこについては幸運とも言える点だが。

神裂(……それにしても「精霊」ですか)

 そのような存在がいるということは小耳に挟んだことがある。しかし、ここ最近精霊が現れるのは日本の天宮市が多いらしいので、実物を見たことはなかった。

 この艦の長だと言うピンクのツインテールの少女から自分たちが知らないようなことも加えられて「精霊」というものについて説明されたが、正直神裂は彼女達の存在について聞かされてもそこまで「特別な存在」と認識することはなかった。

 元々自分が「聖人」などという特殊な存在だからだろうか。彼女達のような力の持ち主がその力故に苦労し、苦難する気持ちは痛いほど分かる。なにせ、かつての自分もそうだったからだ。

 そのピンクのツインテールの少女も精霊との話だったが、どこからどう見てもただの少女であった。彼女たちが、聞いていた「世界を滅ぼしかねないような存在」とはとても思えない。

 何より、彼女たち自身がかつて──人間たちに悪意や敵意しか向けられてなかった時──助けを求めていたというのは神裂にとっても聞き逃せないものだった。

 「Salvare000」。意は「救われぬ者に救いの手を」。

 神裂の魔法名であり、天草式のモットーとも言える言葉である。自らが起こしたくもない災害を起こし、まるで台風か何かように扱われるのは、辛か
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