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とある緋弾のソードアート・ライブ
第一三話「元暗部の奴ら」
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 その顔見知りとはお互い潰し合いをした中での顔見知りということだが、そんなことを知らない上条は「分かった。それなら頼む」と言っていきなり消えてしまった。どうやらフラクシナスに回収されたらしい(ちなみにバリバリ人目についていたがそこは天下の学園都市。別に何も怪しまれてもない……はずである)。

「……それにしても、おっせーな」
「おそいねー」

 こうして、彼らはその後数分、来ることのない待ち人を待つこととなったのである。





 同時刻。

「ヒョッヒョッヒョッ。これは面白いことになってきたものだねぇ」

 学園都市の一角にある廃工場。そこの二階にある一室にて、老人の笑い声が響いていた。

 温厚そうな老人風の喋り方をする彼は、しきりに画面に何かを打ち込み、その合間に笑い声を挟みながら過ごしていた。

「……チッ。クソジジイが…」
「そう言わないでくださいよ。私は彼よりも年上ですが、見た目の醜悪さならあなたの方が断然勝りますよ」

 部屋にいるあと2人の人物の声が老人の声に変わり響いた。どちらも30代ほどの男性の声だ。一方の声の主にたしなめられた人物は、何かを言いかけたが、それを飲み込む。なんの備えもしてない今の自分では目の前の男に敵わない。実力も何もかもが。

 だからそれを取り戻すためにこの組織に参加したのだが。

 そんな中部屋に一つしかないドアが開かれ、3人の視線がそちらへと向けられる。

「何をやっているんですか。時間ですよ」

 入ってきたのは男たちよりも若い、少年だった。少し「ふくよか」と表現した方がいい少年の顔には、貼り付けの笑顔が浮かべられていた。その後ろには陰気そうな少女もいる。

 彼らは『脱落者』と呼ばれる組織の主要人物たちだ。

「それじゃあ……実験開始と行こうかなぁ」

 リーダー格の老人の声に従い、2人の男も動き出した。


 全ては失った物を取り戻すため。そして「復讐」。


 ──この日、学園都市にて最悪の復讐者たちが暴れ出した。





 同時刻。

 全ての人を巻き込み事態が動き出す。

 それは──







第一三話「元暗部の奴ら」完

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