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とある緋弾のソードアート・ライブ
第一二話「本物の地獄に住む狂乱者たち」
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 すると「あんなの」という御坂の指が何かを指していることに気づく。ふとそこへ振り向いてみて、驚いた。

 視界を、白い何かが覆っていた。

 目の前にそびえ立つ巨大な骸骨。日本の古い妖怪で「がしゃどくろ」という妖怪がいるがそれと似たものだと思えばいい。アインクラッドにてキリトたちが戦った第75層のボス、ザ・スカル・リーパーとは違い、完全に人型の巨大な骸骨が空中歩道へと身を乗り出していた。

 その大きさ、およそ12メートル。十分な巨体と言えよう。

「……なんですか、これ。リアルな骸骨メカとか製作者のセンスが超問われるんですけど……」
「これ、機械じゃないわ」

 いきなり乱入してきた巨大骸骨に嫌そうな顔をする絹旗の、間違いを訂正する御坂。

「え?ロボじゃないんですか?これ」
「電気系能力者なら機械系統がないことは分かるわよ。もちろん、あいつだって分かってるんじゃない?」

 横目で麦野を見る御坂。反応からすればこれをちゃんと察知していた、と見てOKだろう。

「で、どうするの」

 目の前を覆う巨大骸骨。それを正面に添えながら、御坂は横に立つもう一人のレベル5に疑問を示した。

「だからさっきも言っただろ」

 手を振り上げてきた骸骨に構える御坂に対して、面倒くさそうに答える麦野。伸びをし欠伸すらしているが、彼女がやることは最初から決まっていた。

「返り討ちにする。それだけだ」
「いいわね。気に入ったわ。乗ってあげる。それ」
「随分上から目線ですね。まあ今は超戦力が欲しいところですし、特別に了承しますけど」
「絹旗。お前いつからアイテムのリーダーになったんだよ」

 こうして

 学園都市のレベル5、電気系能力者最強の2人が手を組むこととなった。





 同時刻。

 一方通行は昔の「グループ」のアジトの一つの跡である無人の地下街にいた。

 その周りに転がるのは同じ時刻に麦野の周辺に落ちた鉱石と同じもの。そこにあるはずのものは一方通行に不意打ちを仕掛け腕や足が外されたはずの無様な男たちの姿だが、それはこの場にはなかった。いや、忽然と消えたと言った方がいいだろう。

「どォなってン──」

 反射を切り、一先ず杖で鉱石を突いていた一方通行だったが、その目の前に新たな敵が出現する。

 突如現れたそれは、まるで何かのRPGゲームのボスとして出てくるような、モンスターと言える存在だった。

 目の前にそびえ立つ巨大な斧を振り被る獣人を見つめながら、一方通行はため息をつきながら言い放った。


 一言、「めンどくせェ」と。


 直後に

 圧倒的な力の暴力があった。





 さらに同時刻。

 垣根帝督──正
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