暁 〜小説投稿サイト〜
とある緋弾のソードアート・ライブ
第一二話「本物の地獄に住む狂乱者たち」
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「ッ…………ギャァァァァァァァァァァァァァァ!?」

 突然隣から聞こえてきた叫び声に反応し、剣とナイフを構えていた少年も、腰砕きになっている少年に手を差し伸べた男も、その声の主を探し、そしてそれを目視した。

 声の主はすぐそこにいた。自分たちと同じプライベーティアのメンバーである男。

 第一の爆破からずっと沈黙を続けていた男の右腕がなかったのだ。

「え…………」

 腕が消えたことに気づかなかった。男が絶叫したのはどちらかというと、腕が弾け飛んだ際の痛みによるものではなく、突如右腕が無くなっていたショックによる混乱と恐怖によるものだろう。あまりの高温で傷口が完全に炭化し、余計な出血はない。そもそも出血しない体だが、それでもその傷口の異常さは数々の戦場を渡り歩いてきた男たちだけではなく、医者志望でもなく人体の勉強などしたことのない少年たちにも見て取れた。

「……チッ」

 それに続いて発せられた舌打ちは爆煙の中からだった。しかし野太い軍隊崩れの野太い声でもPKという行為によって狂った少年の声変わりしかけの声でもない。

 握り拳大の閃光を周りに滞空させながら爆煙を切り裂き現われたのはもちろん、学園都市最強の能力レベル、レベル5の1人麦野沈利。

「もう金払ったのに雑誌がボロボロでこれじゃ読めねーじゃねーか。弁償してもらおうにも店側の過失じゃねーし。レジから金取るわけにもいかないし、そもそも壊れたしよ……」

 確かに、ここにいる彼らのいた場所も十分な地獄と言える場所だっただろう。戦場とSAO、まったく趣は違うものの、そこで狂気を維持できてきた彼らは十分な異常者なのだろう。

「それじゃ、おめーらが弁償してくれるって感じでいいんだよな?ええ?」

 まぁ、それすらも狂気渦巻く学園都市の暗部からすれば、生暖かいぬるま湯に過ぎないのだが。







3,







「……ったく。普通こんな街中で手榴弾ぶっ放すなんて考えられないわよ」

 爆煙の中から麦野に続いて出てきたのは御坂美琴と絹旗最愛。御坂は背後に店内の店員やお客さんを守りながらの登場である。

 突然に投げ込まれた手榴弾による爆煙を店の前方のみに留めることができたのはレベル4以上の能力を持つこの3人のおかげである。御坂が磁力を使い手榴弾を誘導。その意図を察知した麦野沈利と絹旗最愛がそれぞれの能力、「原子崩し」と「窒素装甲」を使い壁を作成。自分たちの身を爆煙から守ったのだ。御坂と他の店内にいた者たちはついでという形で守られた結果となる。

「何言ってんですか。不意打ちは上等手段ですよ。まぁコンビニにいる客ごと対象を抹殺しようとする超イカレ野郎はあんま見たことありませんが」

 「あんま」というこ
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