暁 〜小説投稿サイト〜
とある緋弾のソードアート・ライブ
第一二話「本物の地獄に住む狂乱者たち」
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。もし、この女が暴れることで友達や妹達に危害が及ぶなら、その危害を未然に防ぐのが自分の役目だ。

 それにまた()()()を自分の事情に巻き込んで怪我をさせるわけには──

(…………ってなんでそんなこと思ってんの私)

 知らず識らずの内に()()()鹿()の顔を勝手に思い浮かべた自分に気づきあたふたとする御坂。佐天や初春辺りが見れば微笑ましい目で見られるのだろうが、あいにく今隣にいたレベル5とレベル4は御坂の挙動不審な動きにまったく気がついてなかったようだ。

「そういうわけだ。分かったらここでおさらばだな。私たちが手を組んだって碌なことにならねぇ」

 そんなことを言いながらお目当のファッション雑誌を手に取りレジへと向かう麦野。「ちょっとちょっと。無視ですか?超無視ですか?さっきから何話してるのかって──」と麦野の背に非難を浴びせ続ける絹旗も、それに続く。

 本来ならそこでレベル5の第三位と第四位の短い会合は終わっていたのだろう。お互いがお互いに複雑な物を抱きながら応じた彼女たちだけの会話はここで打ち切られ、また彼女たちはそれぞれの日常や非日常に帰っていく。

 ここで、1つの異常がコンビニの店内へと転がり込んできた。

 開く自動ドア。別になんの変哲も無い光景だった。コンビニの入り口は自動ドアなのだからセンサーに人が近づけば自動ドアが左右にスライドし、開くのは必然というか世界の理と言えよう。様々な技術が発達した学園都市だが、このような日常に関わる技術は一部を除いて外部とあまり変わりないのが現状だったりする。

 開いた自動ドアだが店内に入る影はない。これもありえなくもない光景だろう。自動ドアはセンサー式なので入り口を横切るだけで開く場合もある。コンビニ前の歩道は広いがコンビニ前を横切る歩行者もいよう。これも日常的にはありえなくない光景だ。

 ただし、人が入ってこなかった代わりに入ってきた物があった。

 それはフローリングの床をコロコロと転がり店内へと入ってくる。楕円状の凹凸があるそれは、一方にレバーのような物が取り付けられておりその形は御坂や麦野、絹旗にも見覚えがあるものであった。

 手榴弾。その単語を御坂が思い浮かべた頃には──







2,







 茅場晶彦の「真の異世界の創造」という渇望を具現化するため行われ、4000人近い死者を出した狂気のデスゲーム、SAO事件。その死者の内の40分の1を超える数を殺害した、とあるPK集団がいたことを知るのは、一部の人間だけだ。

 その名はラフィンコフィン。名の意は「笑う棺桶」。ゲームオーバーが現実での死を意味するSAOにおいて、PKを快楽の手段として行ったSAO
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