結局のところ鷹巣隆也はわからない
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とこちらに向き直った。おそらく黒板を利用して説明するのだろう。比企谷も同じ考えに至ったようで、席に着き話を聞く体制に入った。
比企谷が席に着くのを確認した舞浜は大志へと視線を移し、説明し始めた。
「まずは作文の基本から教えていくのだけれど基本というのは作文の構造を『起承転結』にすることね」
言い終えると黒板に起承転結と綺麗な字で書き上げていく。その光景はさながら授業である。
書き終えた舞浜は更に続けた。
「起承転結の起は導入部分のことね。基本的には結論を最初に明記する感じかしら」
舞浜は横に書かれている起承転結の起の部分の下に結論と書いて丸で囲った。 そして考えるような僅かな間の後舞浜は再び口を開いた。
「例えば今回のテーマは高校生活を振り返ってっていうことだけれども私の学校生活はなになにでしたとか少し趣向を変えて私にとっての青春はなになにだ。とかでもいいわね」
「青春とは嘘であり悪である。とかな」
舞浜の話を聞いて頭の中をよぎった一文を口にした。すると辺りの空気が一気に変わった。
なんか比企谷と大志が「うわー」とか言っている。
「いや、青春が嘘とかは無いっすよ……」
大志がないないと首を、横に振る。
うっさいな、青春とか嘘だらけだろ。
「いやー、流石の小町もそれはないと思うよ?」
比企谷に言われ俺は渋々引き下がる。多数決の理論では俺に勝ち目は無い。ここは諦めるのが無難だ。おそらく舞浜も俺の意見を否定してくるだろう。
そんな注目の舞浜さんは場を静めようと軽く咳払いをしてから静かに口を開いた。
「まぁ考え方は人それぞれということで次に進めてもいいかしら?」
舞浜の言葉に比企谷と大志が頷いた。てかよくよく考えると元々の原因は舞浜が変な話を振ったからではないだろうか?
俺の疑問はよそに舞浜の講義は進められていく。
「それで起承転結の承の部分だけれどもここでは最初に出した結論を掘り下げるための具体的体験なんかを書いていくところになるわね」
舞浜が承の部分をさらっと説明する。まぁ実際そんな物だからしょうがない。承だけに。でも承が無かったら作文としてはダメだなうん。
俺がどうでも良いことを考えていると舞浜は補足的な説明を加えた。
「実際の作文ではここがメインになるわね。全体の7割りは占める位書いても問題ないと思うわ」
舞浜の解説に比企谷と大志が感心したように頷く。いつの間にか比企谷も講義に参加していた。
舞浜は少し考える様な間の後クスリと笑った。
「例えばそうね、起承転結の起の部分は青春と嘘であり悪である。という事にしてみましょうか。そうすると承の部分は……」
舞浜はそう言っ
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