暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜黒の剣士と神速の剣士〜
SAO:アインクラッド
第3話 ホルンカの村
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ようか迷ったが結局キリトを追いかけることにして森の中へ入っていった。

さすがに森の中ではスピードを下げる。
それでも可能な限りの速さで小径を駆け抜ける。
何度かモンスターに見つかりそうになったがそれでも1度も戦闘をすることもなく目的地の《ホルンカの村》に辿り着いた。
まずは、武器屋に向かう。
先にNPC店主にアイテムを売却して、少し増えたコルをほぼ全部使って防御力の高い茶革のハーフコートを買う。
購入時に表示される即時装備ボタンを押す。
すると、初期装備の白い麻シャツと灰色の厚布ベストの上に革装備が光を放ちながらオブジェクト化される。
すると横でキリトが武器屋の壁に設置されている大きな姿見を見ながら呟いた。

「……俺……だなぁ…」

その言葉につられて俺も姿見を見る。
そこに映っているアバターは頑張って作った《カゲヤ》ではなく、現実世界の《祐也》だった。
髪は純白で目の色は綺麗な水色。
驚くべき繊細さで再現されていて、現実世界の俺そのものだった。
そう思いながらも武器屋を後にして隣の道具屋に行き回復ポーションと解毒ポーションを買えるだけ買う。
所持金欄を確認するとあと数コルしな残っていなかった。
今の状態で俺とキリトは全くといっていいほど同じ格好をしていた。
2人共変えたのは革装備だけで他は何も買えてない。
普通は武器も変えるのだが、俺たちはあえて武器屋で変えるのではなくあるクエストで手に入れる。
そのため俺たちはダッシュで村の奥にある一軒の民家に飛び込んだ。
民家に入ると台所で鍋をかき回していたNPCが振り向いて言った。

「こんばんは、旅の剣士さん。お疲れでしょう、食事を差し上げたいけれど今は何もないの。出せるのは一杯のお水くらいのもの」

すかさずキリトがシステムが認識できるようはっきりとした声で答える。

「それでいいですよ」

NPCは古びたカップに水差しから水をつぐと、俺たちの前のテーブルにことんと置いた。
椅子に座り俺は少し飲み、キリトは一息に飲み干した。
それを見て少し笑いNPCは再び鍋に向き直る。
じっと待ち続けていると隣の部屋に続くドアの奥から、こんこんと子供の咳き込む声がした。
更に数秒待ったところで、ようやくNPCの頭上に金色のクエスチョンマークが現れた。
クエスト発生の証。
キリトはすかさず言う。

「何かお困りですか?」

幾つかあるNPCクエスト受諾のフレーズの1つを言うと、NPCがこっちに振り向いて話し始めた。

「旅の剣士さん、実は私の娘が────」

話が長かったから短くまとめるとこういう内容だ。
娘が重病にかかり、市販の薬草では治らないから西の森に生息する捕食植物の胚珠を代わりに取ってきてくれれば、お礼に先祖伝来の長剣を差し上
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