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英雄は誰がために立つ
Life3 ついでに、アザゼル再臨
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方の身内及び、ご友人さん方との買い物中を狙っています」
 「・・・・・・泳がせたんですか?」
 「誹りならいくらでもお受けします。しかし、現場を抑えない限り同じ刑事なら直の事、処分に追い込むことが出来ませんでしたから」

 士郎の責めるような瞳にも臆することなく、塚田警視監に代わり刑事の1人が淡々に説明する。

 「判りました。取りあえず、責任の所在は一旦置いておきます。しかし、こんな話を切り出したと言う事は監視の目が当然ついているんですよね?」
 「重ね重ねお察しの通りです。今は“彼ら”の監視の目が、買い物中のお嬢さんたちだけ(・・)に向いているので、現場に居る我々の仲間が、離れた所で休憩中の少年たちに事情を説明させている処です」
 「では今から現場に?」
 「いえ、“彼ら”は実行犯に過ぎませんし、そのバックである蛭田警視監を押さえます!」

 また別の刑事が、藤村組を潰そうと躍起になっている中心人物の名をばらす。

 「蛭田警視監は表沙汰にこそなっていませんが、少々やらかしまして、発言力の低下はおろか降格処分になりそうなので手柄を焦っていた所で“彼ら”のバックに名乗り上げた、地位に固執している俗物です」

 同じ地位を預かる身からなのか、責任を放棄した上に私欲に走り、性根が腐った蛭田警視監を吐き捨てるように呟く塚田警視監。

 「判りました。私が同行しましょう。士郎は一応、リアスちゃん達の下に行ってやるんだ」

 わかったと、二つ返事で頷く士郎。
 塚田警視監を信用していないワケでは無かったが、一応の措置として藤村組組長としての判断だった。
 そうして、藤村親子は互いに背を向けてお互いにやるべき事のために、刑事と共に駆けて行った。


 −Interlude−


 士郎が駆けつけてきた時には既に、事態は収束に向かっていた。
 周りの一般市民に迷惑を掛けないように迅速に行動した結果なのだろう。
 パトカー以外の警察がよく使用していそうな乗用車の何台かの後ろの席には、仕掛け人と実行犯合わせて10名ほどの男女が仲良く手錠を掛けられていた。

 それにしても、辺りでは乱闘騒ぎなど微塵も無かった様だ。
 理由としては、例えチンピラやそこらのナンパ共がしつこく食い下がってきた時には、暴力には極力訴えずに藤村組の名を出せばいいと幼馴染のリアスを始め、同じ屋根の下で暮らすようになったここには居ないギャスパーを入れた4人にも言い含めていたのだ。

 そして士郎は現在、ゼノヴィア達に事の事情を自分の口からも説明し終えた。

 「すまなかった。藤村組(うち)の事情で、折角気分を良くしていただろう買い物を台無しにして」
 「大丈夫よ、士郎。イッセー達男の子達は勿論、私たちも2人(・・)以外は買い物
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