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英雄は誰がために立つ
Life3 ついでに、アザゼル再臨
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を終えてるから」

 そうかと、ほっと息を吐くが、その2人と言うのが気になった士郎。

 「私です、士郎君」
 「私もですよ?士郎君」
 「蒼那(ソーナ)と椿姫?」
 「ええ。ですから、気にはしていないのですが・・・」
 「士郎君が良ければ、明日に私たちの買い物に付き合ってもらえませんか?」
 「ああ、別に良いぞ。そんな事でよければ・・・」

 士郎の快諾に、僅かに頬を朱に染めて笑みを浮かべるソーナと椿姫(2人)

 そんな3人を後ろから憎々しく見つめる1人の視線が合った。
 無論、ゼノヴィアだ。
 ゼノヴィアからすれば、士郎に極力迷惑を掛けぬ様にと例え水着を迷っても、先延ばしにせずに買ったのだが裏目に出たようだった。

 ソーナと椿姫(2人)は、ゼノヴィアの視線にも言いたい事にも気づいていたのだが、基本的にクールな2人は憎悪が籠った視線をそよ風のように受け流して、しれっとしている。
 そして士郎は、ゼノヴィアの視線に気づいていたのだが、彼女の視線を黙殺していたソーナと椿姫(2人)に引き止められるような会話に足止めを喰らい、この場が完全に収まるまで駆けつけてやれなかった。


 −Interlude−


 蛭田警視監の拘束を終えた切嗣と塚田警視監は、一息ついてから並んで廊下を歩いていた。

 「ありがとうございました。我々の身内の恥に、付き合わせてしまいまして」
 「大丈夫ですよ。しかし代わりと言っては何ですが、聞かせて下さい。塚田警視監はずばり、穏健派と言うより中立派ですね?」

 切嗣の指摘に苦笑いする塚田警視監。

 「元々我々には、そんな派閥を作ってはいないんですが、その様にモノです」
 「つまり、藤村組(我々)が道を踏み外せば・・・」
 「無論、しかるべき対処をさせて頂きますよ?しかし、現時点ではそれも杞憂でしょう?私も冬木市出身で、先代の雷画殿に幼少時代から御世話になった身ですから、藤村組の安全性も必要性も判っていますよ」

 全てを語ったワケでは無いだろうと切嗣は思ったが、嘘では無い事も理解出来たので追及する気は無かった。

 「そのお言葉、確かに肝に銘じておきましょう。そしてこれからもお互いに――――」
 「――――よき関係では無く、何より一般市民の安全のために協力していきましょう」

 そこで足を止めて向き合いながら手を握り合う2人。

 未だ互いに隠している事もあったが、『一般市民の安全の第一』と言う共通項は少なくとも嘘偽りのない本音であると言う事は確認できたため、2人は協力し合う事を誓い合った。


 −Interlude−


 此処は、神の子を見張る者(グリゴリ)の研究施設だ。
 そこへ、転移陣からアザゼルが帰還して来た
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