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英雄は誰がために立つ
Life3 ついでに、アザゼル再臨
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 人間界、某所。

 「――――と言う事で、当て馬(スポイラー)スパルタクス(バーサーカー)は敗れ去って行ったが気分は如何だ?」

 とある広々とした空間にある2人の人物が居た。
 1人は、黒いフードに模様どころか穴ひとつも開いていない仮面を付けた怪人、Kraだった。

 「興味ありませんな」

 Kraの質問に、素っ気なく答えるもう1人の人物。
 黒髪にスーツの上から白衣を着ている男性だ。

 「相変わらず、――――の虫か」
 「そんな私を見込んで召喚(よんだ)のでしょう?」

 Kraの皮肉に対して、背中を向けたまま答える男性。

 「話をしているんだ。そんな時位こっちを向け」
 「そんな事を一々気にするような性格では無かったと、認識していましたが?」
 「・・・・・・・・・・・・・・・」

 皮肉に近い図星を突かれるKra。しかし、そんな事で嫌悪感を出す程子供でもない上、人間らしい(・・・・・)感情を持ちえていなかった。

 「ずいぶんと性格が悪いものだ」
 「そこはさすがに否定させて頂きますよ」

 Kraの言葉に、漸く振り返る男性。

 「私の元の性格のまま召喚したとしても、協力しないだろうと予測して特殊な術式――――M2――960でしたか。人格改変術式と共にバーサーカーのクラスに無理矢理あてはめたのでしょう?たいして狂気に堕ちた逸話など無かったはずですが」

 自身に施したKraの仲間の行動を、まるで他人事のように語る男性。

 「確かに有名どころは無かったが、全くないワケでは無いだろう?」
 「あんなものは誰にでも起きうることでしょうに。まぁ、今此処で、貴方と言い争っても何の解決にもなりませんし、何より召喚して頂いた事で私にも多くの利点がありますから、良しとしましょう」

 そうして、作業に戻る様にKraに背を向ける。

 「進捗率はどの程度だ?」
 「漸く3割を超えた所ですな。完成の目途と言うのであれば、遅くとも約一年後かと。オーダーには間に合わせますのでご安心を」

 目の前の英霊(男性)を、召喚したのも依頼したのもKraではないので、要らぬ心配だ。
 それに、間に合わなければ別の手を打つ――――と言う、単にそれだけの事だったが、心は籠められないが一応労う事にした。皮肉を添付して。

 「そうか。だが、その割には余計な事にまで手を出している様だが?」
 「文句を言われ素筋合いはないですな。合間にしているお遊び的なモノですし、被験者たちには殆ど心身ともに害はない筈です。あくまでも限定的な実験ですから」

 このお遊びと言うのは、何所かで召喚中の英霊の記憶に、本体(・・)から限定的に記憶を引き継がせる様に割り込みを掛けると言うモノと、この世
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