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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
兄妹喧嘩 B
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うと同時に言霊の弓を完全に解除し、札や刀といった武器、ギフトカードを全て空間倉庫の中に放り込む。
一輝もまたそれを見て、無形物を総べるもので行っていた簡単な制御を捨て、湖札同様すべての武器とギフトカードを空間倉庫の中に放り込んだ。
二人そろって邪魔なものをすべて取り去り、最後には外に出していた異形だけでなく自分と同化させていた神までも、檻の中に戻した。即ち、完全に身一つ。本人たちが一番動きやすいという理由から服装だけは神主衣装と巫女服だったが、それだってギフトを発動しているわけではない。まあさすがに、裸になるのはまずいかなーとか、その程度のものだ。

「・・・それじゃ、ラストバトル開始かな?」
「ま、ここまでやって互角だったんだ。・・・こうするしか、ない」

二人は同時に構え、消える。
完全に観客の視界から消えた二人の存在は、二人がぶつかり合った衝撃でのみ確認される。技術も何もない力づくでの移動に、体術でもなんでもない暴力のぶつけ合い。どちらかというと才能とでも呼ぶようなもので力を得ている二人には、型の存在しないやり方のほうが強かったりするのだ。
そんな応酬の中、蒼い光が空間に線を描き始めた。つまり、

疑似創星図(アナザーコスモロジー)、起動!」

切り札を、発動した。
湖札の言葉と共に蒼の光は、怪しく光る蒼い光はより強くなり、湖札の右手を覆う。
それでは終わらずに、右手を覆い尽くした蒼い光は形を変えてゆく。貪欲に全てを喰らおうとするものであり、そして賢い頭脳も持つ狼に近いであろう、顎の形へと。

「知へ変え喰らいつくせ、◆◆◆◆◆◆・・・!」

一輝に暴力をふるい、ふるわれている間に構築したそれ。完全に発動した、およそ人体には発音できない名の疑似創星図を次にぶつかる瞬間にたたきつけようとするが、

疑似創星図(アナザーコスモロジー)、起動」

今まさに喰らいつこうとした顎を、一輝の双掌が・・・より正確に言うのなら、そこにある力の渦を凝縮した灼熱の球体が防ぐ。

「相克して廻れ、“アヴェスター”!」

二つの疑似創星図がぶつかり合い、湖札がどれだけ力を込めてもその分アヴェスターが強化されていくので、二人そろって吹き飛ばされる。軽く最終戦争クラスの被害が周りに及ぼされ、張本人二人もゲーム盤の端と端に飛ばされたのだが、

「疑似創星図、起動!」

そんなことは何でもないといわんばかりの勢いで、一輝がさらに疑似創星図を起動する。
まだ彼の手には球体が残っているにもかかわらず、上書きするように現れたのは・・・翠色の光。複数の疑似創星図を持っているからこそ挑戦できる、無茶。
禍々しい翠に輝く光は横に伸ばした手に集まり、大鎌を形成する。

「魂を刈りとれ、■■■■■■!」

およそ人体に
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