マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0963話
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りは収まった。
だが、それはあくまでも熱狂的な怒りがなくなっただけであり、決して怒りそのものがなくなった訳ではない。
何か切っ掛けがあればまたその怒りは再燃するだろうし、そうなれば今度こそ帝国そのものを滅ぼすまで怒りが収まる事はないだろう。
「まぁ、話は分かった。シャドウミラーとして問題が無いのなら、話は進めても構わないだろう。ただし、全員とはいかないぞ」
『あら? もしかしてご執心の相手でもいるのかしら? だとすればレモン辺りに知らせないといけないんだけど』
からかうような言葉に、思わず溜息を吐く。
「そんな訳がないだろ。技術班が捕虜の中で魔法を使える奴を調べているのを忘れたのか? その為に魔法を使える捕虜はある程度残しておきたい」
『ああ、そう言えば。……そうね、分かったわ。その辺に関してはレモンの方に話を持って行った方がいいわね』
「そうしてくれ。迂闊に研究中の捕虜をエルベ藩王国に譲渡して、その結果レモンが怒ったりしたら洒落にもならないからな」
なまじ美人なだけに、その本気で怒った顔はちょっと怖すぎる。
あの状態のレモンに立ち向かえというのなら、それこそ古代龍を生身で相手にした方が楽に勝てる分、格段にマシだろう。
『そ、そうね。その辺に関しては……あら? ちょっと待って』
言葉の途中で途切れる言葉。
その瞬間、俺の方にも通信が入る。
恐らく同じ内容なんだろうが、数秒とはいっても俺の方が遅いってどうよ。
そんな風に考えつつ、エザリアとの通信をそのままに通信を開く。
『アクセル隊長、アルヌスの丘で地震を観測しました』
「……また、か?」
量産型Wの言葉に思わず呟く。
帝国との停戦交渉に向かった時にもそうだったが、ここ最近妙に地震が多いな。
あの時の様子を考えると、この辺で地震というのは今まで殆どなかった筈なんだが。
あるいはあの時の地震の揺り戻し、いわゆる余震って奴か?
確かにあれだけ大きな地震だった以上、余震の類があったとしてもおかしくはない。それは事実だ。……妙な事の前兆じゃなきゃいいんだが。
……まさかBETAの母艦級が門世界の地下でハイヴでも作っているとか言わないだろうな?
微妙に嫌な予感を覚えつつ、画面に映し出されている量産型Wに向かって口を開く。
「周辺の監視を厳にしろ。ああ、それと一応念の為に帝都を偵察しているメギロートから向こうの情報を仕入れるのを忘れるな。それで何か異変があるようなら知らせろ」
『了解しました』
取りあえずはこれでよし。
『そっちでも聞いたわね?』
「ああ。一先ず周辺の情報収集をさせる事にした。そっちでは何か掴んでいるか?」
『いえ、今のところは特に何も。ただ、普段は地震のない地域だけに
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