暁 〜小説投稿サイト〜
レインボークラウン
第二百二十六話

[8]前話 [2]次話
                  第二百二十六話  風だから
 美樹も自分の部屋で考えていた、そのビー玉を魔法で作ることについて。それで使い魔のビルガーとファルケンに問うていた。
「錬金術だけれど」
「はい、それですね」
「ご主人のあまり得意でない」
「そう、私あまり錬金術はね」
 美樹は皆には見せない困った顔で使い魔達に答えた。
「得意じゃないから」
「今回の宿題は」
「不安が」
「ええ、けれどね」
 それでもとだ、美樹は自分の使い魔達に答えた。
「作るしかないわ」
「そうです、宿題ですから」
「何としましても」
「ここはです」
「励みましょう」
「ええ、じゃあ道具を用意して」
 苦手でも立ち向かう、美樹は決意して答えた。
「後はね」
「私達もお手伝いしますので」
「ご安心下さい」
「例えお一人で難しくても」
「こうした時の使い魔です」
 主を助けることが仕事だというのだ、実際に使い魔の役割はそうしたものでありだからこそ必要なのである。
「ですから何でもです」
「お話下さい」
「有り難う、やっぱり持つべきものはね」 
 美樹は二匹の言葉を受けて微笑んでこう言った。
「友達ね」
「使い魔でもですか」
「友達ですか」
「使い魔も友達よ」
 こう言うのだった。
「だからね」
「では友人として」
「お力を」
 二匹も美樹に笑顔で応えた、そしてだった。
 早速本と道具を揃えてだ、話をはじめた。
「まずはね」
「はい、ここをこうして」
「ここはです」
「そこは間違えないで」
「むしろこの部分は」
 まるでグループ学習の様に話してだった。
 一人と二匹というよりは三人で話をしてだった、美樹はこの日は最後には満足した笑顔でこう言うことが出来た。
「これはね」
「上手くですね」
「いきそうですね」
「ええ、希望が持てたわ」
 こう笑顔で言って休むことが出来たのだった。


第二百二十六話   完


                           2015・4・8
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ